宗旦狐

宗旦狐とは、京都の相国寺に伝わる、千家3代宗旦に化けた狐のことです。

 

江戸時代の初期、相国寺の境内の一画に住む白い狐が宗旦に化けては、近くの茶人の茶会に現れては、お菓子を食べたり、お茶を飲んだりしていました。

 

ある時、相国寺の塔頭慈照院の茶室開きで、宗旦狐が点前を披露していました。
その点前が実に見事なものであったのです。
遅れてきた本物の宗旦は、その見事さに感じ入ったということです。
やがて、宗旦の存在に気がついた宗旦狐は、非常に驚き、その茶室の窓を突き破って
外に逃げ出しました。
現在でも存在する慈照院の茶室「頤神室」の窓は、そのときに破られた跡を修理したため、通常の窓よりも少し大きくなっているそうです。

 

その他にも、托鉢の列に加わったり、囲碁をしていたりという、幾つかの逸話が残されています。
また、昭和51年(1976年)の宗旦の没後350年に際し、新作狂言として「宗旦狐」が初演されました。
作が井口海仙で、補筆・演出が茂山千之丞によるものです。

 

幕末に宗旦狐が出たという逸話もあります。
ですので、今、宗旦狐が現れても不思議ではありません。
宗旦狐に会いに行かれてはいかがですか。

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