着せ綿
本日、9月9日は重陽に当たります。
かつて宮中では、この日、前夜から菊に綿を被せて朝露を含ませた後、この綿を用いて体を拭くと菊の効力によって病に罹らずに済むとされていました。
陽である9が重なることで気が強くなるため、菊のように長寿をもたらすとされるもので、強すぎる気から身を守ったのです。
9は奇数の中でも最も大きな数字であるので、この威力は絶大と言えます。
菊を湯船に浮かべた菊湯、菊を摘めた枕である枕菊枕というものによって、菊の効果を享受したりもしました。
しかしながら、現在、重陽は、菊の節句としてお祝い事になっています。
長寿や健康を祈願する日として楽しまれています。
ところで、以下のようなお菓子を食べたりして、お茶を楽しみました。
主菓子 菊のきせ綿 福壽堂秀信製
菓子器 菊光琳蒔絵重箱
霊験あらたかな菊の作用で、病にならないようにしてみてはいかがでしょうか。
菊を浸した菊酒を嗜むという人も少なくはないかもしれません。