宮古上布

宮古上布は、着物マニアの垂涎の的となっているものです。

 

というのも、宮古島において、年間に生産される反数が約20反ほどなのです。

そして、通商産業大臣指定の伝統的工芸品で、文化庁指定の重要無形文化財となっています。

 

苧麻(ちょま)を原料とする麻織物で、15世紀頃から織られていたようです。

 

記録に残る初出は、台風に遭って沈没寸前の琉球の進貢船を宮古の洲鎌与人の職にあった真栄が救った功績により、琉球の尚永王は真栄を宮古の間切頭にしました。天正11年(1583年)に、その妻である稲石はお礼として綾錆布(あやさびふ)を献上したことです。

この綾錆布によって宮古上布は世に広まることになりました。

 

慶長14年(1609年)に琉球が薩摩藩により制圧されると、宮古島にも元和3年(1637年)から人頭税が課せられ、女性には宮古上布が人頭税として課されました。

この人頭税は明治36年(1903年)に廃止されました。

 

その後は、織物組合が作られ、品質の管理された宮古上布が織られて、大正から昭和初期まで年間生産量は1万反を越えました。

 

しかしながら、戦後になって、昭和27年(1952年)の2,064反をピークに、平成14年(2002年)には10反ほどにまで生産量が減りました。

現在、20反ほどまで回復してきています。

 

新品の反物は最低でも120万円しますが、アンティークの宮古上布は手頃な値段で購入できますので、アンティークをお買い求めになるのはどうでしょうか。

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