三蹟
三蹟とは、小野道風、藤原佐理、藤原行成のことです。
和様というスタイルを確立していきました。
寛平6年(894年)の遣唐使の廃止により、国風文化が形成されることになりますが、そのような世相を捉えています。
また、延喜5年(905年)に奏上された『古今和歌集』により、和様や仮名の書が定着します。
小野道風(寛平6年(894年)-康保1年(964年))は、小野篁の孫に当たります。
「智証大師諡号勅書」、「屏風土代」、「玉泉帖」、「三体白氏詩巻」、「絹地切」という作品が真跡として知られています。
藤原佐理(天慶7年(944年)-長徳4年(998年))は、藤原実頼の孫に当たります。
「詩懐紙」、「恩命帖」、「離洛帖」、「女車帖・国申文帖」、「去夏帖」、「頭弁帖」という作品が真跡としてあります。
「詩懐紙」と「離洛帖」は、国宝となっています。
藤原行成(天禄3年(972年)-万寿4年(1028年))は、藤原義孝の子で、世尊寺流の祖です。
「白氏詩巻」、「白氏文集切」、「後嵯峨院本白詩巻」、「本能寺切」、「陣定定文草案」、「詩稿」、「消息」という作品が真跡として残されています。
「白氏詩巻」と「後嵯峨院本白詩巻」、国宝となっています。
小野道風は、柳に小野道風の札として花札の絵柄に描かれています。
もとは歌舞伎の斧定九郎という人物が描かれていたのが、入れ替わったそうです。
斧と小野のみならず、萩に猪の札と「秋萩帖」も関係しているようです。