菊の花開く

本日は、七十二候の菊花開(きくのはなひらく)です。

 

50円硬貨の図柄として菊が使われているように、日本人には馴染みのある花です。

しかしながら、『万葉集』には菊が詠まれた歌が1首も存在していないのです。

ということは、『万葉集』の編纂された頃には、日本には菊がなかったと考えられます。

 

陶淵明の「秋菊有佳色」、白居易の「菊花」などという漢詩が中国から入ってきた平安時代あたりから、日本における菊の地位は向上したようです。

漢詩だけではなく、菊も中国から日本に入ってきました。

そうして、『古今和歌集』には菊を題材として詠まれた歌が存在するのです。

 

そして、中国では菊は長寿をもたらす花と考えられており、菊酒のような、菊に関する行事も伝えられました。

 

また、菊のご紋が天皇家に使われるようになったのは、菊を好んだ後鳥羽上皇のときからと言われています。

 

江戸時代には園芸ブームがあり、京、伊勢、江戸、熊本で菊の品種改良が行われました。

それが古典菊と呼ばれる、嵯峨菊、伊勢菊、江戸菊、肥後菊になります。

 

菊祭りが、10月中旬から11月下旬にかけて、全国各地で開催されます。

足を運ばれてみてはいかがでしょうか。

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