道明寺 はたまた 長明寺

 

 

道明寺とは、いわゆる、京風桜餅のことで、道明寺粉で餡を丸く包んだものを、更に塩漬けした桜の葉で包んだお菓子です。

 

この桜の葉は、大島桜のものが使われます。

 

大阪府藤井寺市にある道明寺では、戦国時代に、保存食として道明寺糒(ほしい)という餅米を蒸して乾燥させたものを作っていました。
そして、道明寺粉とは、この道明寺糒を粗くひいたものになります。
江戸時代になって泰平となり、非常食の糒の需要が減り、お菓子の材料に転用されていったのでした。

 

他方、江戸風桜餅は、小麦粉などの焼いた生地で餡を挟んで包み、更に塩漬けした桜の葉で包んだお菓子です。
長命寺とも言います。
享保 2年(1717 年)頃、江戸向島の長命寺の門番である山本新六が、徳川吉宗が植えた隅田川の桜の落ち葉を用いて作ったのが起源とされています。

 

そして、道明寺は、評判だった江戸の長明寺に倣って、平安時代には存在した椿餅という餅菓子の特徴を取り入れて、小麦粉の代わりに道明寺粉を使って作ったのが始まりと言われています。
大阪の北堀江にある土佐屋が天保年間 (1830-1844年)あたりから売り出したようです。
ところ変われば、お菓子も変わり、全国には道明寺と長命寺以外の桜餅が存在するようです。

 

桜の葉の塩味と、餡の甘みが絶妙なハーモニーを奏でています。
是非とも、ご賞味ください。

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