土筆
ツクシとは、学術的には、シダ植物門トクサ綱トクサ目トクサ科トクサ属スギナの胞子茎になります。
かつて、土筆は、つくづくしと言われていました。
「阿闍梨のもとより、「年改まりては、何ごとかおはしますらむ。御祈りは、たゆみなく仕うまつりはべり。今は、一所の御ことをなむ、安からず念じきこえさする」など聞こえて、蕨、つくづくし、をかしき籠に入れて、「これは、童べの供養じてはべる初穂なり」とて、たてまつれり。手は、いと悪しうて、歌は、わざとがましくひき放ちてぞ書きたる。「君にとてあまたの春を摘みしかば常を忘れぬ初蕨なり御前に詠み申さしめたまへ」とあり。」『源氏物語』、早蕨
このように、昔から土筆は早春の摘み草として親しまれていました。
3月中旬から下旬にかけてが食べ頃です。
ところで、以下のようなお菓子を食べたりして、お茶を楽しみました。
菓子 鶯 土筆 河藤製(大阪)
菓子器 淡々斎好 渦蒔絵高坏
皆様も、土筆を楽しまれてはいかがでしょうか。
薄茶貴人清次をしてみました。