敷き松葉

敷き松葉とは、冬の庭に敷いた松の葉のことです。

茶庭や露地では炉の季節になると、枯れた松葉が敷き詰められます。

 

冬になると寒さで霜柱が立ち、苔を傷めてしまうため、松の葉で表面を覆って暖かくして霜柱ができるのを防いでいるのです。

 

それから、寒風が直接、苔に当たってしまうことによる乾燥も防いでいます。

 

昨今、暖冬で霜柱が立つことも珍しくなりましたが、冬の風物詩として、敷き松葉が庭に敷かれたりするようです。

茶庭や露地では、このような視角的な効果も松葉が敷かれる理由となっています。

そのため、わざわざ枯れた松葉を拾い集めてきて、ごみを取り除いた後、洗って湯通しをします。

 

少しずつ松葉を拾っていき、炉塞ぎには松葉は取り去っています。

そして、無事に冬を乗り越えた苔が姿を現します。

 

また、敷松葉は、俳句の季語ともなっていて、初冬となります。

 

敷き方にも、流儀があるようです。

模様が現れないように一様にランダムに置く敷き方、正方形ごとに縦横に並べて敷いて全体として市松模様となるような敷き方などがあります。

 

敷き松葉は、棗などの茶道具の意匠として用いられます。

冬の庭を訪れた際には、敷き松葉を注意してみてはいかがでしょうか。

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