三露
席中の三露(さんろ)、及び、露地の三露があります。
席中の三露とは、掛物の風帯の露、茶杓の露、花の露を指します。
掛物の風帯の露とは、下げ風帯の下端の左右に付いている房状の綿糸を露花(つゆ)と呼びます。
今では、装飾的な要素で付けられていると考えられ、色としては、白、紫、萌黄、浅黄があります。
筋風帯や張り風帯には存在しません。
茶杓の露とは、茶杓の最先端部分を指します。
ところで、茶杓の銘で「露」「菊の露」「籬の露」「露時雨」というものもあります。
花の露とは、床の花に瑞々しさを出すための水です。
露地の三露とは、3度の打ち水のことで、初水、中水、立ち水を指します。
露地において、初水は席入前前、中水は中立前、立ち水は退席前の打ち水になります。
茶入の仕覆の露とは、かがり糸と同じものを使って、つばくろ口の縫い止まりに施した糸のことで、茶入の露とは、釉薬のなだれの先になります。
風炉は、縁高に露を打ちます。
葉蓋の露は涼しげです。
また、棚に荘るときには湯返しして、柄杓の露を切ります。
茶の湯と露は、つゆ知らずではなく、深い関係にあるようです。
清涼感や清浄感を演出するのに一役買っています。