漆とは、japan

漆芸は、日本を代表する工芸です。
かつて、桃山時代、宣教師や商人によって、日本の漆工芸品、とりわけ、蒔絵や螺鈿細工がヨーロッパにもたらされ、寵愛されたのでした。
そして、キリスト教の祭具、箪笥や櫃として現在まで伝えられています。
これらは、南蛮漆器と呼ばれており、中には注文品もありました。

 

漆芸技法として、髹漆、蒔絵、螺鈿、沈金、平文、彫漆、蒟醤などがあります。

 

髹漆(きゅうしつ)は、刷毛や箆で漆を塗るという、漆芸の根幹となる技法です。
素地としては、木材、竹、布、和紙、皮革などがあり、下地工程、上塗・仕上げ工程を施します。

 

蒔絵は、漆液で文様を描いて、その漆が乾固する前に金・銀粉を蒔いて付着させる技法です。
更に、研出蒔絵、平蒔絵、高蒔絵などの種類があります。

 

螺鈿は、鮑、夜光貝、白蝶貝、黒蝶貝、メキシコ鮑などの真珠層を切り抜いて、漆地や木地にはめ込む技法です。
貝を下地に貼ってから漆で塗り込める塗込法と、文様部分を彫り下げてから貝をはめる彫込法という象嵌法があります。

 

沈金は、漆面を沈金刀で文様を彫り刻んで漆を摺り込み、そこを金銀箔、金銀粉あるいは彩漆顔料で埋める技法です。

 

茶の湯では、薄茶器、盆、四つ碗、真台子、長板など、漆製品に溢れています。

 

身の回りの漆細工をもう一度見直してみてはいかがでしょうか。
きっと素晴らしいものがあるはずです。

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