大阪の茶室で愛でる月

今年の中秋は、朔日でした。

旧暦で満月となるときに、新暦では新月を示す朔日であるのは面白いです。

吹く風や朝夕の気温は秋を感じさせるものとなり、秋の夜長に見える月はどこか感傷的に感じられます。

しかしながら、中秋が過ぎてしまったこともあり、月に関する主菓子や干菓子は旬ではなくなったようで製造終了や売り切れとなっていました。

謙虚や素直になってこの事実を受け止め、秋月を茶室で鑑賞してみました。

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以下のような趣向でお茶を楽しみました。

 

寄付待合

軸 竹月図 橋本関雪筆

短冊 「ももとせの後また誰かこゝに立ち月を仰きておもふやむかしを」柳原白蓮筆

硯箱 秋草に月兎の図

 

本席

軸 「庭女久類 王可安之毛止能 宇春安可利 宇之呂能山耳 月也以天介无」鈍翁筆

花 薮蘭 水引

花生 旅枕 楽斎作

香合 雲月に兎竹 玄月造

釜 中置 万代屋釜 敬典造

風炉先 更紗(バティック) 紺々堂製

水指 仁清写秋草絵細水指 陶彩造

茶碗 志野平茶碗 鈍阿造

古袱紗 遠州緞子

茶入 飴釉鮟鱇 中印 了入造

仕覆 蔦紋時代裂 裏 錦紗 小林泰湖仕立

茶杓 むさし野 二代瓢阿造

蓋置 竹

建水 唐銅フエゴ 淨雲造

主菓子 白露 福壽堂秀信製(大阪)

銘々皿 時代秋草紋染付小皿角冨銘

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主茶碗 萩焼 瑞峰造

次茶碗 古伊万里色絵兎と鷺の図

薄器 萩紋棗 清斎造

茶杓 虫の音  宗巨造

蓋置 竹

干菓子 半月 鎌倉五郎製(鎌倉) 薄 河藤製(大阪)

干菓子器 四方盆 煌又造

 

それでは、皆様も秋月をお楽しみ下さい。

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