和敬清寂
和敬清寂(わけいせいじゃく)は、とてもよく聞く文言です。
これを四規(しき)とも言います。
茶道の理念を示したものになります。
和とは、お互いに仲良くして協調すること。
敬とは、お互いに敬い、自らも謹んで物事を行うこと。
清とは、けがれがなく、心や行いが清く正しいこと。
寂とは、物事に動じることがなく、不測の事態に対応できること。
宋代の劉元甫が著した『茶堂清規』3巻に出て来る言葉とされています。
また、村田珠光が提唱した、ともされています。
室町幕府8代将軍である足利義政が珠光に、茶の真髄を聞いた際、「一味清淨、法喜禪悅。趙州如此、陸羽未曾至此。人入茶室、外卻人我之相、内蓄柔和之德、致相交之間、謹兮敬兮清兮寂兮、卒以及天下太平。」と答えています。
そして、「今茶之道四焉、能和能敬能清能寂、是利休因茶祖珠光答東山源公文所云」と、巨妙子と号した大徳寺第273世の大心義統(1657-1730)が元禄12年(1699)、『茶祖伝』の序文に記しています。
江戸時代になると、和敬清寂という言葉はよく使われるようになりました。
現代でも頻繁に用いられています。
間違えられることが多いのですが、清寂と静寂とは違っています。
それでは、和敬清寂を実践したいと思います。