李朝の陶磁器研究者 浅川伯教・巧兄弟
浅川伯教・巧兄弟は、朝鮮工芸の美に取り憑かれ、李朝の陶磁器などの研究において功績を挙げました。
浅川伯教(のりたか)は、明治17年(1884年)に山梨県で生まれ、昭和39年(1964年)に亡くなりました。
浅川巧(たくみ)は、明治24年(1891年)に山梨県で生まれ、昭和6年(1931年)に亡くなりました。
兄弟ともに朝鮮半島に渡り、朝鮮の工芸品や陶磁器の研究に従事しました。
浅川伯教が朝鮮で見た白磁を、民芸運動を始めた柳宗悦に紹介し、日本で朝鮮の白磁が注目されるようになりました。
浅川巧は、朝鮮で植林などの作業をする側ら、陶磁器や民具の研究をしました。
浅川兄弟は柳宗悦とともに、大正13年(1924年)、京城の景福宮内に朝鮮民族美術館を設立しています。
そして、浅川伯教の研究成果は、『李朝陶磁』などに纏められました。
それから、浅川巧の研究成果は、『朝鮮陶磁名考』などに纏められました。
戦後は浅川兄弟の朝鮮の工芸品や陶磁器に関する研究成果が忘れ去られていた観がありましたが、近年、再評価されています。
そして、美術館でそれに関連した展覧会が行われたりしています。
映画「道~白磁の人」は、浅川巧を主人公としたものです。
是非とも観てみたいと思います。