猩々
猩々(しょうじょう)と言われても何か分からない方が多いかもしれませんが、麒麟や龍のような中国の伝説上の動物です。
赤い毛を持った猿のような生き物で、人語を解し、また、酒を好むと伝えられています。
その血はとても赤いとされ、これで染めたものは鮮やかな緋色になると言われています。
そして、猩々緋や猩紅という赤の色の名称にもなっています。
3世紀に書かれた『礼記』曲礼の篇に猩々が以下のように登場します。
「鸚鵡能言、不離飛鳥、猩猩能言、不離禽獣」
(鸚鵡能ク言ヘドモ飛ブ鳥ヲ離レズ。猩々能ク言ヘドモ禽獣ヲ離レズ。今人ニシテ礼無クンバ、能ク言フト雖モ亦禽獣ノ心ニアラズヤ。)
また、「猩々」という能の演目にもなっています。
中国の金山の麓にいた高風という者が、酒を売ると繁栄するという夢のお告げに従い、揚子の市で酒を売り始めました。
すると、買った酒をいくら飲んでも顔色を全く変えない猩々と出遭いました。
あるとき、潯陽の江のほとりで、猩々と会い、酒を酌み交わします。
やがて、猩々は舞を披露して、高風に酒が尽きない酒壺を渡します。
しかし、このとき、高風は夢から覚めますが、その酒壺は存在し、以降も酒を絶やすことなく、これにより末永く栄えうることができました。
クリスマスに飾る花として知られているポインセチアは赤い色をしていることから、猩々木とも呼ばれています。
お正月を迎えてお酒で赤くなる人もいると思われますが、猩々という名のお酒もあります。


