本日は7の日、玄々斎好七賢棗をどうぞ
玄々斎好の棗に七賢棗というものがあります。
七賢とは、竹林の七賢のことで、阮籍、王戎、山濤、向秀、嵆康、劉伶、阮咸という7人のことです。
中国の晋代に世俗を離れて竹林に集まり、琴と酒を楽しむとともに清談を展開した隠士達です。
魏から晋への政権交代の時期は、とても政治が乱れ、権謀術数が張り巡らされていました。
こうして、政治に失望した7人が老荘思想に基づいた生活を送ったのでした。
阮籍は、特に七賢の中では有名で、気に入らない人は白眼を向け、気に入った人には青い瞳を向けて対応した、白眼青眼の故事が知られています。
七賢棗は、竹で出来た平棗で外側は摺漆で、内側は黒漆となっています。
竹林の七賢の1人ずつの名前を朱漆で書いて、合計7個造られました。
更に、箱の蓋表の肩に坤と書かれていることから、乾と坤の対となっていたと考えられます。
塗りは8代宗哲、生地は正玄の作となります。
また、漢東の裂で袋が添えられました。
この時世において、竹林の七賢のようにちょっと引っ込んだところで清談に耽ることができれば幸いです。
仮に、そうなれなくとも、茶室にて清談を行うことはできるかもしれません。