仕覆のための養生紙製道具箱
道具の次第を整えていくことは、茶人の間では昔から行われてきました。
茶道具は見立てによる転用が多くなされます。
茶入ももともとは薬味などを入れる器として使われていたのではないと考えられます。
そして、大きさや景色などが茶入として使える小壺を手に入れた場合、次は、牙蓋、仕覆、挽家、箱とだんだんと次第を整えていくものです。
私も茶入となる小壺を骨董屋で手に入れ、職人に牙蓋や仕覆を造ってもらいました。
この際、複数の仕覆と御物袋を製作しました。
御物袋は常時、茶入の保管の際に着せておくことにして、仕覆をどうするかです。
1つ目の小壺は、茶入と仕覆3つを田の字に囲った桐箱を設えて保管しています。
しかしながら、2つの目の小壺は、挽家も製作することにしたので違った方向性でいくことにしました。
仕覆を仕舞う箱を造ることにしましたが、逐一、木箱を造るのも費用が嵩みます。
そこで、紙で造ることにし、折り紙のように折って8角形の箱を設えました。
そのため、紙代くらいの費用で楽しみながら紙箱が得られました。
どのような図柄の紙を用いるかを考えることは、とても好奇心をかき立てられます。
皆様も、紙を用いた箱を造ってみてはいかがでしょうか。