利休百首ならぬ、フラー百首 第93首
バックミンスター・フラー(1895-1983年)はあまりにも先進的な考えを持っていたので、当時の人達は彼の言うことが理解できなかったようです。
しかし、時代が移り変わり、彼の言っていることが現実味を帯びてきているのも、事実です。
資源などが限りある閉じた世界である地球は、今、様々な問題を抱えています。
それをフラーは宇宙船地球号と称して、その対処法を論じました。
天才である彼は、いろいろと含蓄のある言葉を残してくれました。
彼は1963年に、『宇宙船地球号操縦マニュアル(Operating manual for Spaceship Earth)』という本を著しました。
それに関した言葉を紹介します。
「宇宙船地球号、最重要事項は取り扱い説明書がないこと」
地球はヒトのために明文化されたものを残してくれませんでした。
ですので、ヒトは宇宙船地球号の操縦の仕方を自ら考え出さなければいけません。
「習いをばちりあくたぞと思へかし 書物は反古腰張りにせよ」
(習うことは塵やゴミと思いなさい、書物は反古や腰張りにしなさい)
という利休百首の第93首と通じるところがあると感じられます。
初めのうちは理論や法則や基礎事項を学ぶために説明書などの書物が必要かもしれませんが、実践するとなると、マニュアル通りにはいかないので、結局自分の考えに従って対処しなければいけません。
それは必ずしも書物に書かれてあることとは限りません。自分で生み出していかなければいけないこともあるでしょう。
まだ見ぬ人達のために、未来に負の遺産を残さないようにしなければいけません。
Very great post. thank you!
Thank you so much. I will give you nice posts from now on. Sincerely.