渓辺掃葉夕陽僧
渓辺掃葉夕陽僧(けいへんそうようせきようのそう)

夕焼けの川辺で静かに落ち葉を掃いている僧がいるという情景です。
無心で悠々閑寂な心境を示しています。
出典は以下の漢詩になります。
「慈恩寺偶題」鄭谷 (『全唐詩』巻676)
往事悠悠添浩歎
勞生擾擾竟何能
故山歳晩不歸去
高塔晴來獨自登
林下聽經秋苑鹿
江邊掃葉夕陽僧
吟餘卻起雙峰念
曾看庵西瀑布冰
(往事悠悠として、浩歎を添ふ
勞生擾擾(ぜうぜう)として、竟(つひ)に何をか能くせん
故山 歳晩に歸去せず
高塔 晴來して獨り自ら登る
林下 聽經す 秋苑の鹿
江邊 掃葉す 夕陽の僧
卻起せし雙峰の念を吟餘し
庵西の瀑布の冰を曾看す)
ところで、寒山拾得とは、唐代の隠者である寒山と拾得のことです。
寒山が経巻を開き、拾得が箒を持つ図が禅画の画題となっています。
当庵所有の「寒山拾得図」(小田海僊筆)は、巻物も箒も地面に置いて樹下で寛いでいる様子が描かれています。
ときには手を止めて寛ぐのも大事かもしれません。




