京からかみ

桂離宮の古書院には、雲母の桐紋を刷ったからかみの襖があり、光の具合により、雲母がきらきらと輝きを放ちます。
また、月波楼の一の間にある源氏襖には、紅葉の絵柄の上に雲母の流水紋が刷られており、竜田川の風情を表現しています。

 

京からかみは、版木を用いて鳥ノ子紙に雲母(キラ)や絵具で文様を描いたものです。
また、胡粉も使われます。

 

もともとは、平安時代に貴族が手紙や詩歌を書くための紙として使われていました。
それが、やがて襖に使われるようになっていきました。

 

江戸時代中期には京都では13社の京からかみの業者があったそうです。
しかし、機械刷りにおされて次第に数を減らしていきました。
また、江戸時代のお得意先が公家と寺院であり、明治維新以降、販売先が少なくなってしまったのも廃業の原因と考えられます。

 

現在、京からかみを製造しているのは、京都でも少なく、「唐長」は江戸時代から営業を続けている唯一の店になります。
創業は寛永1年(1624年)で、残されている約700枚の版木で最も古いものは1792年です。

 

他に、京都では明治創業の「丸二」、および、昭和創業の「山崎商店」が京からかみを制作、販売、施工をしています。

 

京からかみは、襖以外にも、現在はさまざまな商品が開発されています。
手頃なのは、ポストカードでしょうか。
どうぞお試しください。

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