大切な赤ちゃんが小児気管支喘息になるのが心配です、というようにお悩みの方がいらっしゃるようですので、その悩みを解消したいと思います。
赤ちゃんは生まれてそれほど月日が経っていないため、成長が発展段階の初期にあります。そのため、生体の防御機構である免疫機構が未発達であるばかりでなく、物理的なバリアーとなる皮膚も不完全となっています。
赤ちゃんに起こるアレルギー反応として、食物アレルギー、接触性皮膚炎、乳児湿疹などが著名なものになります。
免疫とは、概して有害であることの多い生体外からもたらされる物質を生体が異物として認識して、無毒化したり、排除したりすることで、自己を守ろうとする生化学的な仕組みのことです。この異物を抗原(アレルゲン)と呼んでいます。
アレルギー反応が起こるメカニズムは、抗原が体の中に入ると、生体がその構造の一部を記憶しておき、次ぎに、同じ抗原が体内に入ってくると、抗原と結合する抗体が作られます。そして、抗原と抗体が結合すると、ケミカルメディエイターが免疫細胞から放出されます。そして、このケミカルメディエイターが周辺の組織に過剰に作用して、炎症が起こり、アレルギー反応を引き起こすのです。
家の中で抗原となるものの多くは、ハウスダストと呼ばれるものです。これには、ほこり、ダニの糞・死骸・脱皮殻、カビの胞子などが含まれています。
そのため、アレルギー反応を起こさないためにも、掃除をこまめにすることで室内をきれいにするように心掛ける必要があります。特に、敏感な赤ちゃんのいる家庭では特にその必要があります。
喘息とは、気管支に炎症が生じている状態で、アレルギー反応が起こることで発症しますが、中には原因不明のものもあります。ハウスダウトなどの刺激によりアレルギー反応が起こり、はれや気道狭窄を伴って、咳や呼吸困難という発作が見られます。
小児気管支喘息は、特に小児に起こるものですが、成長するにつれて症状が治まっていきます。
予防としては、抗原となる室内のハウスダストを取り除くことが挙げられます。
薬物療法としては、抗アレルギー薬や気管支拡張薬の内服や吸入が一般的です。その際は、医師や薬剤と相談しながら服薬してください。
最近、赤ちゃんのいる家庭で急速に普及しつつある敷物として、ジョイントマットがあります。EVA(ethylene vinylacetate copolymer)やPE(polyethylene)という軟らかな樹脂で造られているため、転倒した際の衝撃が吸収されます。また、断熱性があるため、冬の床の冷たさを遮断します。そして、防音性があるため、階下へ音が漏れるのを防ぎます。更に、撥水性があるため、水をこぼしても染み込まずに拭き取り易くなっています。
このような用途に使えるため、ジョイントマットは人気となっていますが、いずれの用途も赤ちゃんに優しいものです。そのため、赤ちゃんのいる家庭で持て囃されているのです。
掃除も楽で、掃除機でごみやホコリを吸い取ればよいのです。
小児気管支喘息の原因とされるハウスダストには、カビやダニに由来するものも含まれています。
ジョイントマットは樹脂性であるために撥水性を示し、水分を含みません。そのため、カビがジョイントマットの表面に発生することはほとんどないと考えられます。但し、水をこぼした際にジョイントマットの裏側に水が回り込んだ状態にしておくと、カビが生える可能性があります。これも、水をこぼした際にジョイントマットを上げてその裏と床を拭いて乾燥させたり、たまにジョイントマットを上げて風を当てたりすることで、カビの発生は防げます。
従って、ジョイントマットは、カビが発生しにくいと言えます。
他方、カーペットや絨毯のように表面にある無数の毛の間に、ダニが隠れることの可能な場所がありますが、ジョイントマットは表面が平坦で隠れようがありません。また、ダニの餌となるヒトの垢や髪の毛も簡単に除けます。
故に、ジョイントマットは、ダニが発生しにくいと言えます。
抗原となる物質はある程度の大きさを持ったものです。従って、ジョイントマットは、EVAやPEという高分子の構造体であるので抗原性はありません。
結果として、ハウスダストのない状態に保ち易く、それ自体も抗原のないジョイントマットは、小児気管支喘息の予防に適していると考えられます。
以上より、ジョイントマットは、カビやダニが発生しにくいだけではなく、掃除も容易で掃除機によりごみを吸い取ればよいという点で、アレルギー反応の原因であるハウスダストの存在を極限に減らすことが可能な敷物です。そのため、赤ちゃんのいる家庭では、小児気管支喘息の予防にも適しています。
それでは、ジョイントマットを敷いてハウスダストのない環境を創出して、赤ちゃんが小児気管支喘息にならないようにしてください。