リビングルームや廊下などのフローリングの上に敷くものとして、ジョイントマットが好まれています。
ジョイントマットの最小単位は正方形で、その4辺に他のパーツと連結できるようにギザギザの形をしたジョイント部分が設けられています。そのため、自在に組み合わせて床に敷くことができるのです。そして、場合によっては、不要な箇所をカットすることもせきます。従って、ジョイントマットは、いろいろな間取りや思い思いに配された家具に対して、柔軟に敷き詰めて利用することが可能です。
また、ジョイントマットは、絨毯やカーペットのように毛や化繊からなる繊維状の房が表面にはなく、EVAからなる平板状に表面はなっているので掃除が容易になっています。その結果、ハウスダストが除去されてアレルギー反応が起こりにくくなって、衛生的で健康的な敷物となっているのです。
ここでは、このように優れたジョイントマットの選び方について検証してみることにしましょう。
ジョイントマットにはいろいろな仕様が用意されています。
サイズは、レギュラーサイズとして30 cm×30 cm、ラージサイズとして60 cm×60 cmがありますが、45 cm×45 cmのように製品によって他のサイズも用意されています。更に、連結部の凹凸部をなくすサイドパーツもありますので、凹みにごみが溜まることがなくなります。
カラーは大変多くのものが作られています。「やさしいジョイントマット」シリーズでは、ブラウン、オレンジ、ベージュ、ミント、イエロー、ピンク、パープル、ブラック、ホワイト、ホワイトウッド、ナチュラルウッド、ダークウッド、畳などが用意されています。これだけあれば、使う人のニーズに適う色があると思われます。
厚さも約10 mmというものもあれば、約20 mmというものもあります。
バラエティーに富んだ仕様があることで、ジョイントマットの可能性は計り知れないものになっているのです。
エチレンとビニル酢酸が共重合してできたのがEVA(ethylene vinylacetate copolymer)という柔軟性に富んだ熱可塑性樹脂です。これを原料として作られたジョイントマットが市販の中ではほとんどを占めています。それ以外には、やはり柔軟性に富んだ熱可塑性樹脂であるポリエチレン(PE)でできたジョイントマットも製造されています。しかし、EVAとPEのいずれかで作られているかによって、ジョイントマットの性質が大きく異なることはありません。
但し、EVAとPEの組成や製造方法で、熱可塑性樹脂の特徴となる加熱すると柔らかくなり、逆に、冷めると固くなる温度である軟化点が違ってくることは、暖房器具を使う際に注意が必要になるかもしれません。一般的に、PEの軟化点は80ºC-90ºCで、EVAの軟化点は60ºC-90ºCとなっています。それから、EVAはビニル酢酸の含有量が多くなるほど軟化点は低くなる性質があります。
高温下での変形を避けるためにも、軟化点は高い方がよいです。
ジョイントマットが柔らかな樹脂で作られていることで、断熱性、防音性、弾力性、撥水性、撥油性などの特性を示します。これらの特質が、用途に適ったものであることかどうかも大事な要素です。
集合住宅において、階下への防音のために購入するのであれば、厚さがある方が、遮音性が高まります。
同様に、冬場のフローロングの冷たさを遮断するのであれば、厚い方が効果的です。
これは、転倒対策においても当てはまり、厚さがあるに越したことはありません。
それから、カラーを選ぶポイントとしては、部屋のコンセプトに合う色であるかどうか、自分の好きな色であるか、子ども部屋に敷くものなのか、ということ挙げられます。
ラージサイズ(大判)か、レギュラーサイズかということに関しては、水をこぼしたり、連結部がめくれ上がったりということを考えると、面積の広い方が、問題が少なくなります。
こう見てみると様々な判断基準がジョイントマットを選ぶ際にあることが分かります。
日本の家屋の部屋の広さを示す単位として、畳というものがあります。これは文字通り、畳の枚数で面積を換算したものです。
京間畳は今では茶室のような特別な部屋に使われるだけで、一般家屋の部屋は江戸間畳を用いて広さを表します。江戸間の1畳は88 cm x 176 cmとなりますので、レギュラーサイズ30 cm×30 cmならば1畳あたり約18枚、ラージサイズ60 cm×60 cmならば1畳あたり約6枚となります。
しかしながら、これはあくまでも目安ですので、実際にメジャーでジョイントマットを敷く予定の場所を測定してみることをおすすめします。
以上より、ジョイントマットを選び方にはポイントがありますが、EVAという柔らかい樹脂を用いているために、幅広い用途に適しているのです。つまり、断熱性、防音性、弾力性、撥水性、撥油性などの特性を持ちます。そのため、厚さがあって、広いものを選べば、目的が達成されてしまいます。その結果、寒さ、音、怪我の問題が解消されます。
それから、ジョイントマットのカラー選ぶには、主観が入ると思われますが、部屋のコンセプトなどを基準に考えてみてください。
それでは、ジョイントマットを床に敷いて、寝転んだりして寛ぎの生活を手に入れてください。