ジョイントマットは燃えるものですか? その実態について
■ジョイントマットは燃えるものですか? その実態について■
▪疑問確認▪
ジョイントマットは燃えたりしますか、という疑問を持っている方がいらっしゃるので、それに答えたいと思います。
▪ジョイントマットという敷物▪
最近、フローリングに敷くものとしてジョイントマットが注目され、そして、よく購入されています。
ジョイントマットは、EVA(ethylene vinylacetate copolymer)やPE(polyethylene)という熱可塑性樹脂からできています。これらは、軟らかなプラスチックで、撥水性や撥油性を示します。そして、弾力性のため、転倒した際の衝撃を和らげることができます。
更に、中が詰まっていて厚みがあるので、断熱性や遮音性を示します。それ故、冬の冷たいフローリングからの冷たさが伝わってくるのを防ぎ、また、集合住宅では階下へ騒音が漏れるのを防ぎます。
また、多くのカラーバリエーションがあり、お好みの色のジョイントマットを敷くことで部屋の印象作りに大いに貢献します。
従って、ジョイントマットは、とても機能的な製品であることが分かります。
▪ものの燃えやすさ▪
身の周りには、さまざまな物が溢れていますが、それぞれ燃えやすさが違っています。燃えやすさに関する区分として、不燃性、難燃性、遅燃性、可燃性に大別されます。
不燃性とは、熱源と接触しても全く燃えないという性質のことです。
難燃性とは、熱源と接触すると燃えますが、熱源から離すと火が消えるという性質のことです。
そして、遅燃性とは、熱源と接触すると燃え出し、その後、熱源を遠ざけても緩やかに燃え続けるという性質です。
最後に、可燃性とは、熱源と接触すると燃え出し、その後、熱源を遠ざけても燃え続けるという性質です。
また、燃焼という化学反応が成立するためには、可燃物、熱、酸素が必要となります。これを燃焼の3要素と呼んでいます。
そして、燃焼には、光と熱の発生が伴います。
プラスチックという樹脂において、難燃性規格が定められています。日本のJIS規格やアメリカのASTM規格がそれに該当します。とても厳格な規格であるため、プラスチック製品を購入する際の目安になりますので、これを参考にして購入を決定するのもよいでしょう。
▪EVAという物質▪
EVA(ethylene vinylacetate copolymer)というプラスチック樹脂は、日本語表記をすれば、エチレン酢酸ビニルコポリマー(共重合体)となります。エチレンと酢酸ビニルをモノマーとして重合反応させて得られた共重合体です。炭素原子と水素原子の他に、酸素原子も存在します。
一般的に、EVAは難燃性となっています。そのため、熱源と接すると燃えますが、熱源が遠ざかると火は消えます。
▪PEという物質▪
PE(polyethylene)というプラスチック樹脂は、ポリエチレンと日本語で表記されます。エチレンをモノマーとした重合反応により造られます。炭素原子と水素原子から構成されています。
そして、重合体の密度によって、高密度ポリエチレン(HDPE)と低密度ポリエチレン(LDPE)に分けられます。
一般的に、PEにおいて、HDPEも、LDPEも可燃性となっています。
▪ジョイントマットは可燃か不燃か▪
ジョイントマットの原料となっているものは、EVA、ないしは、PEです。従って、使われている原料によって燃焼性に違いがあります。
すなわち、EVA製のジョイントマットであれば、難燃性であるので、なかなか燃えにくくなっています。つまり、一端、燃えたとしても熱源がなくなれば火が消えてしまうことになります。
他方、PE製のジョイントマットであれば、可燃性であるので、一端、燃え出すと燃え続けることになります。
従って、素材によって、ジョイントマットの燃え方に相違が生じることが理解されました。
しかしながら、EVA製であろうが、PE製であろうが、火に対しては留意する必要があります。そして、室内で出火すると難燃性のジョイントマットといえども、周りにカーテンなどの可燃性のものがあれば、火が広がってしまいます。
▪ジョイントマットは萌えるもの▪
ジョイントマットは、カラーの仕様が豊富であるだけではなく、模様が描かれたものもたくさん用意されています。
その中には、マートマークのようなものもあれば、葉や動物もあります。
更には、可愛らしいキャラクターの描かれたジョイントマットも販売されており、まさに萌え系の商品であると言えます。
▪ジョイントマットを焦がした場合▪
火の付いたタバコや蝋燭をジョイントマットの上に落としてしまって焦がしてしまうことがあると思います。その際は、焦げてしまったマットだけを外して、新しいマットを交換するだけで以前の状態に戻すことができます。
それ故、ジョイントマットは、メンテナンスが容易であると考えられます。
▪まとめ▪
以上より、ジョイントマットは、難燃性のEVA製と可燃性のPE製のものがあります。従って、防火を考慮すれば、難燃性であるEVAでできたジョイントマットがおすすめです。
しかしながら、ジョイントマットが難燃性であっても、火事には気を付けなければいけません。
それでは、ジョイントマットでも難燃性のものを敷いて、防火対策を施してみてはいかがでしょうか。
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