マンションの階下への騒音はコルクマットで防げるの、という疑問を持っている方がいらっしゃるようですので、それに答えたいと思います。
マンションやアパートで階下から騒音の苦情として最も多いものが、子どもの足音です。廊下や部屋の中を走り回ったり、跳びはねたりするときに騒音は、階下の住人にとってかなり不快となっているようです。
そのため、騒音対策として何かしらの対応が必要となります。
実際、東京地方裁判所平成19年10月3日判決など、多くの裁判において、子どもの父親に対して損害賠償請求が認められています。
従って、騒音問題を軽く捉えることは禁物です。
ロックミュージシャンの作曲作業、子どものピアノの練習など、足音以外にも階下への騒音は存在します。
東京地方裁判所平成26年3月25日判決によれば、ロックミュージシャンの作曲作業における歌声などの音が階下ではなく、上の階に漏れていましたが、正午から午後8時頃までの2時間未満で、最大41デシベルというものでした。これは基準値以下の音の大きさであるため、まれに深夜でも歌声が聞こえたことを鑑み、上の階の訴えにおいて損害賠償請求の一部だけが認められたというものです。
また、ピアノの音も集合住宅で騒音問題となっています。かつて、ピアノ騒音殺人事件と呼ばれるものが1974年に団地で起こりました。階下から聞こえてくるピアノの音に悩まされ、丁度、自身の生活にも悩みを抱えていたこともあった。そして、あるとき、階下の父親がゴミ捨てで部屋を開けた頃合いに、ピアノを弾いていた8歳の長女を包丁で刺したのです。実に怖い事例です。
これらの事例は階下に対する騒音ではありませんでしたが、天井や床の構造上、歌声やピアノの音は階下にも聞こえるものと思われます。ということは、住民の音に対する考え方や捉え方も、騒音問題の要素と言うことができます。
固くて滑り易く、冬は冷たいという特性を持つフローリングの上に敷くものとして、コルクマットが人気となっています。
コルク樫の樹皮を加工したコルクが、エチレン酢酸ビニルコポリマー(EVA)という柔軟性を備えた樹脂のシートの上に貼られたものです。その特性として、防音性、弾力性、断熱性、撥水性、撥油性というものが挙げられます。
汎用品としては、ジョイント式のコルクマットが販売されていますので、部屋の形状に合わせてコルクマットを組み合わせて敷くことが可能となっています。
この特性をうまく利用した使い方ができる点が、コルクマットが受け入れられている理由と考えられます。
コルクマットは、厚みのあるクッション性を備えた敷物です。
まず、物理的に、音という波動をコルクマットが遮断することで階下へ騒音が漏れることを防ぎます。更に、クッション性があるので、足が直接、フローリングに当たるインパクトを、コルクマットを敷くことで吸収することができ、打撃音や衝撃音が発生しないのです。これらの効果は、EVAが主に担っていると考えられます。
また、コルクは多孔質であるため、音を吸収する効果もあります。
厚手のものが薄手のものよりも、遮音作用があることは感覚的にも理解されます。
環境基本法(平成5年法律第91号)第16条第1項の規定では、住居の用に供される地域においては、昼間は55デシベル以下、夜間は45デシベル以下と定められています。但し、昼間は午前6時から午後10時まで、夜間は午後10時から翌朝午前6時までとなっています。
従って、この規定デシベルに達していないのに、上の階の住人に苦情を言うと、逆に、名誉毀損となる場合があります。
更に、この騒音のレベルを測定するのに、費用と労力が必要となります。ところで、騒音計を貸し出してくれる自治体もあるので、調べてみるのもよいでしょう。
他方、階下への騒音が何デシベルかは、階下で測定しなければ分からないというのが上の階の住人にとっては困ったことです。
以上より、集合住宅には、自分だけではなく、階下や上階、そして、隣にも住民がいます。そのため、騒音に関するトラブルは後を絶たず、裁判沙汰になることがよくあります。
そこで、騒音対策をすることが肝要であると言えます。騒音として、子どもの足音が最も問題となっています。
コルクマットは、厚みと柔軟性を備えた敷物で、フローリングに敷くことで、階下への音が遮音・吸収される効果があります。
しかし、コルクマットを敷けば騒音対策が万全か言えば、そうでは決してありません。それ以外にも、大きな音自体を出さないように心掛けたり、階下や上階の住人と良好な関係を築いたりなどの対策が必要となります。
それでは、コルクマットをフローリングに敷いて、騒音対策の一助としてください。
コルクマット通販 トップ