カビの生えたコルクマットの実践的なおすすめの対応策・処理方法

soaked-cork-mat■カビの生えたコルクマットの実践的なおすすめの対応策・処理方法■

▪高温多湿の日本の気候▪

日本の夏はとても過ごしにくく、気温が高いだけではなく、湿度も高くなっています。更に梅雨という雨季があるため、湿度がやはり高くなってしまいます。

このように、日本は水に恵まれた国土である一方、高湿度という特徴を持っています。

 

▪気密性の高い現在の住宅▪

気候だけではなく、住宅の造りも日本の高湿度を助長しています。建築技術が進歩してとても気密性の高い家が造られるようになり、かつての隙間だらけの戸建てと違って、室内の湿気がなかなか外に出にくいという構造になっているのです。

 

このように湿気が室内に籠もり易い状況は、カビが生え易い環境を用意しています。カビの胞子は、ハウスダストとしてアレルゲン(抗原)となり、アレルギー反応を人体に引き起こします。

その結果、喘息、接触性皮膚炎などの症状で悩まされることになります。従って、健康を維持するためにも、カビ対策を講じる必要があるのです。

カビの好む環境は、高温多湿、および、栄養のある場所です。それ故、このような環境を創出しないことが肝要となります。

 

▪コルクマットというもの▪

フローリングの堅さと滑りやすさと冷たさを解消する敷物として、コルクマットはよく売れています。

表面にはコルクが貼られており、EVAという軟らかい樹脂の板が土台となっているジョイントマットの一種がリーズナブルな価格であるため、とても普及しています。

素材として用いられているコルクは、コルク樫の樹皮で、スベリンとリグニンという天然の高分子です。他方、EVAもethylene-vinylacetate copolymerという人工の高分子です。

そして、コルクも、EVAも水や油を通すことはなく、撥水性や撥油性という性質を示します。従って、コルクマットの上に水やジュースなどをこぼしても、直ぐに拭き取ることで液体が透過することはないのです。

そのため、メンテナンスが極めて楽な敷物であると言えます。

 

▪うっかりによるコルクマットのカビとその弊害▪

コルクマットは撥水性を示すため、水を透過させません。

コルクマットの上に水をこぼしたら、直ぐに拭き取ることでカビが生えることはありません。しかし、結露で生じた水がコルクマットの上に垂れたままで気付かないことは充分起こり得ることです。この場合、いつの間にか、カビが生えてしまう可能性があります。

 

また、ジョイント式のコルクマットは、その繋ぎ目から水が裏面に入り込み、更に毛細管現象でフローリングとコルクマットの裏面が接している面を広がっていきます。

この状態をそのままにしておくと知らぬ間に、コルクマットの裏面にカビが生えていることがあります。

 

こうしてコルクマットに生じたカビによって、アレルギーが引き起こされるのです。従って、早急に対応しなければいけません。

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▪カビの生えたコルクマットの対処方法▪

本論になりますが、カビが生えたコルクマットに対しては、2通りの対処方法があります。

まず、1つ目は、カビの生えてしまったコルクマットだけを新しいものと交換するというものです。現在、最も普及しているタイプのコルクマットはジョイント式のものであるので、カビが生えた箇所のコルクマットを外して交換することはとても容易なことです。

カビが生えたままにするわけにはいかないため、この方法が一番手間の掛からない対応となり、おすすめのものです。

 

そして、もう1つ目となるものが、カビの生えてしまったコルクマットを洗浄して、以降も使用し続けるという方法です。

この方法でも、ジョイント式であることが利点となります。カビの生えたコルクマットを外して、中性洗剤で洗って水で流したり、エタノールで除菌したりすることで、カビを落とすことができます。

その際、注意すべきこととして、窓を開けたり、換気扇を回したりして、有害な揮発性物質が部屋に籠もって、人体に悪影響を与えないようにすることが挙げられます。

コルクマットは、表面のコルクとそれが貼ってあるEVAから構成されていますが、いずれも撥水性・撥油性があるので、水に耐え得ることはもちろんのこと、エタノールなどの有機溶剤にも溶けることはありません。但し、塩化メチレンのように溶かす能力の高い溶剤では溶けてしまうことがあります。

とはいうものの、一般家庭では塩化メチレンやトルエンのような有機溶剤はなかなか入手することが難しいと思われます。従って、特に心配に及ぶことはないと考えられます。

 

それから、費用対効果が問題となります。つまり、新しいコルクマットを購入すること、および、洗浄に必要なものを購入すること、どちらがコスト的に勝っているかです。

カビが生えたコルクマットが1枚や2枚と少ない場合は、洗浄した方が安くなると思われます。それでも、「やさしいコルクマット」のレギュラーサイズ(30 cm x 30 cm)は18枚入りが約2,000円であり、ラージサイズ(45 cm x 45 cm)は8枚入りが約2,500円となっています。

そのため、送料が掛かるかもしれませんが、思い切って購入しているのも有り得る出費額になります。

コルクマットが余っていたら、これを用いて交換すればよいので、新たな費用は発生しません。

 

▪まとめ▪

以上より、コルクマットにカビが万が一生えてしまった場合、ジョイント式のメリットを活かして、カビの生えたマットのみを外して新しいコルクマットと交換するという対処法が一番手間と時間が掛からないと言えます。

また、中性洗剤やエタノールでカビを洗い落とすという対処方法も、コルクマットが水洗いできるという特質により可能となります。

それでは、カビの駆除を行って快適なコルクマットライフをお過ごしください。

 

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