コルクマットは冬、暖かく、夏、涼しいって、ちょっと矛盾しませんか?

疑問確認

 コルクマットを床に敷くと、冬は暖かく感じ、夏は涼しく感じますが、相反することが述べられているため、何だか狐につままれたような印象を抱く方もいらっしゃるようですので、その疑念を晴らしたいと思います。

コルクマットに使われているコルクとEVAとは

 まず、一般的なコルクマットは、エチレン酢酸ビニルコポリマー(EVA)の表面に、コルクが貼られたものです。このコルクは、元々、スベリンやリグニンという高分子からなる細胞壁が樹皮の中でそのままの形でコルク層として残って、極小の部屋が無数に3次元的に連なる構造をしており、この部屋のひとつひとつに空気が閉じ込められているのです。
 また、この高分子はリジッドで水溶性物質も油のような脂溶性物質も透過させにくい性質を持っています。従って、コルクは、断熱性があり、液体が透過しにくいという特徴を有しています。しかしながら、厳密に言えば、コルクは、非常に僅かですが、通気性と吸湿性を備えています。

 他方、EVAは、エチレンと酢酸ビニルが共重合した高分子で、スポンジのような樹脂ですが、熱伝導率は高くないので断熱効果を持っています。また、包装材として食品を包んだり、チューインガムの基材に使われたりしており、液体を透過させにくい性質があります。

井戸水が夏は冷たく、冬は温かい理由

 ところで、井戸水は、夏は冷たく、冬は温かい、いう事実はよく知られています。これは、地上は季節に応じて気温が変化するのに対して、地下は10 mもすれば一年を通じて同じような温度を保っており、対応する地上の年間平均気温と同じくらいか、それよりも1-2 ºC高い温度となっています。
 そのため、井戸水は、夏は冷たく、冬は温かく感じるのです。要は、同じ温度のものでも、冬と夏では、体感温度が異なるのです。感じ方次第なのです。

日本の気候における夏と冬の気温

 それでは、コルクマットはおおよそフローリングの上に敷かれることが多いのですが、そこで、冬と夏のそれぞれの季節での事象を検証してみることにします。日本は、四季のはっきりした国で、2014年の東京の平均気温は、1月が5.2 ºCで、8月が26.4 ºCとなっています。冬と夏では、約25ºCの差があります。
 これはあくまでも平均なので、もっと寒い日や暑い日があります。また、日本は南北に長いので、北の方は更に寒く、逆に南の方は更に暖かいのです。

冬場でのコルクマット

 日本の冬の寒さは厳しく、特に北国では寒冷地手当というものがあり、かさむ暖房費を軽減しています。北国でなくとも寒いことは寒いので、この冬場をどう乗り切るかが問題となります。できれば、光熱費にお金をかけることなく、済ませたいものというのが心情です。
 冷気と暖気では冷気の方が比重はあるので、足元の方が冷たいのです。また、構造的に床下の冷たさが伝ってきます。そこで、フローリングの上に裸足で載ることはあまりの冷たさに直ぐに無理だということになります。
 それでは、フローリングに敷いたコルクマットの上に裸足で載ることはどうでしょうか。当然、フローリングに直に載るのとは違って、寒さで冷え込んでいるフローリングの冷たさを直接感じることはありません。それどころか、裸足で載ることが苦痛とはならないのです。
 これは、EVAとコルクという2種の断熱効果のある素材を重ねたコルクマットの特性によるものです。フローリングの冷たさが伝わってくることを遮断しているのです。

 しかし、長期的には、EVA、および、コルクを形成する高分子とその微細な部屋に満たされた空気の温度は、接している物体と互いに熱移動をさせて同じ温度になるような方向にあります。それにも関わらず、コルクマットが暖かいと感じるのは、当たる陽光の熱や日常生活で生じる熱などが、床との熱移動による平準化を妨げている可能性があります。
 例えば、熱源でもある人間がコルクマットの上に座っていれば、そこの部分は温められます。エアコンで部屋を暖めていれば、コルクマットも暖められます。日が当たれば、赤外線で暖まります。そして、保温しているのです。こう考えると、コルクマットが冬に暖かいということも理解できます。

夏場でのコルクマット

 日本の夏は、高温多湿です。しかし、近年の住宅は密閉性があるため、一般家屋の部屋の中は、非常に蒸し暑くて、湿度は極めて高く、不快であること極まりないです。人間は生理作用として、汗の気化熱で体温を下げるべく汗をかきます。そして、足の裏にも汗をかきますが、汗をかいた状態で裸足のまま、カーペットの上に載れば、繊維が纏わり付いてきてとても気持ちが悪いです。

 ところが、コルクマットの上に載れば、涼しく感じるのです。それは、コルクが頑強な高分子でできているため、汗をかいた皮膚に纏わり付く繊維状のものがないことも理由として考えられますが、さらさらした表面の感触とクッション性に基づくフィット感による要因が大きいと考えられます。
 これは、コルクマットの液体を透過させない性質、および、力を吸収する弾力性・緩衝性という性質によるものです。そのため、コルクマットが夏に涼しいということも理解できます。

まとめ

 以上より、コルクマットは、冬は暖かく感じ、夏は涼しく感じられるという事実は、体感温度や体感湿度に起因していることが理解されました。温度や湿度に関して、コルクマットは、人間工学に実に適った製品であると言えます。


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