割れない鏡の代表格であるリフェクスミラーに直射日光が当たっても大丈夫かどうか、という疑問を持っている方がいらっしゃるようですので、それに答えたいと思います。
一般家庭で最も使われている鏡は、銀蒸着させた板ガラスを鏡面に用いているものです。量産が容易なために安価となっていますが、鏡面に物が当たったり、鏡が落下したりした場合、ガラスが割れてしまい、危険な破片が飛び散ってしまうことがあります。
更に、2次災害として、割れたガラス片で手足を切ってしまうことにもなりかねません。
そこで、割れることのない鏡が、安全上、求められるのです。このコンセプトに則って開発されたものが、いわゆる「割れない鏡」と呼ばれる製品です。
鏡面にガラスの代わりにフィルムが使われているので、割れることはありません。
そして、製品を構成する素材は、フィルム、アルミニウム、プラスチックという軽量なものですので、全体の重量はとても軽いものとなっています。それ故、落下の衝撃もそれほど大きくはありません。
従って、安全面を重視するならば、割れない鏡と合目的的なものなのです。
人気の割れない鏡ですが、特にリフェクスミラーというものは大反響となっています。その構造的特徴として、鏡面のフィルムと背面のボードの間に中空があって隙間となっているのです。そのため、鏡面にボールが当たっても、その衝撃を弾性的に吸収してしまうのです。
つまり、鏡面がしなやかなので、割れないのです。
そして、特殊なフィルムが使われているので、反射率が非常に高く、映る像がぶれずにとても鮮明になっています。
また、リフェクスミラーは、一般家屋で姿見などとしての用途で使われるだけでなく、内装材としての用途もあります。すなわち、建物の天井や壁にリフェクスミラーが何枚も連続して貼られているのです。その結果、幻想的な空間が創出されます。
このように、リフェクスミラーは機能的に極めて優れたものとなっています。
リフェクスミラーに用いられているフィルムは、ポリエステルという高分子化合物です。このポリエステルは、ジカルボン酸(HO2CRCO2H)とジアルコール(HOR’OH)をモノマーとする、脱水反応によって形成されたエステル結合に基づく重合体([-OR’O-C(=O)RC(=O)-]n)になります。
ポリエステルの中で特に有名なのが、テレフタル酸とエチレングリコールから合成されるポリエチレンテレフタラート (PET)というものです。これはペットボトルの原料として知られています。
従って、リフェクスミラーの鏡面には一般的なフィルム素材が使われているのです。しかしながら、具体的にどのようなポリエステルが使われているかは、何かしらのノウハウがあるようで企業秘密となっています。特に害のある素材ではないと思われますので、ご安心ください。おそらく、ポリエステルの中で生産量が一番多いポリエチレンテレフタラートであると考えられます。
高分子化合物は得てして直射日光に当たると、劣化してしまうものが多いです。というのも、光の中に含まれる紫外線が、化合物を構成している化学結合においてエネルギーを与えて活性化させ、結合が切れてしまうのです。
リフェクスミラーの鏡面に用いられているポリエステルも、直射日光に対して耐光性や耐候性があるわけではありません。
従って、リフェクスミラーを設置する箇所として、直射日光の当たる場所は避ける必要があります。
但し、高分子化合物でも耐光性や耐候性の処置を施したものは、紫外線に対して耐性を示します。
リフェクスミラーの用途として、ダンスやスポーツの動きを確認するというものがあります。主に室内でこの目的で使われますが、たまには、天候のよい日に屋外で使うこともあると思います。
というのも、リフェクスミラーはとても軽くできているため、持ち運びに便利なのです。そのため、庭に持ち出して、ゴルフのスイングの動きを見たり、ヨガをしながらそのフォームを確認したりすることができます。やはり、戸外で行うのは、清々しいものです。
そこで、注意することは、リフェクスミラーの鏡面に使われているフィルムは、紫外線に弱いということです。そのため、短時間であれば問題ありませんが、長時間、ないしは、断続的に直射日光が当たる条件下での使用は避けるようにしてください。
万が一、鏡面のフィルムが劣化したとしても、貼り替えることが可能ですので、それほど深刻になることもありません。
以上より、リフェクスミラーの鏡面を構成するポリエステルというフィルムは、直射日光に含まれる紫外線で劣化してしまいます。そのため、設置する場所としては直射日光の当たらないところである必要があります。
それでは、リフェクスミラーは直射日光の当たらないところに置いて、長きに渡って鏡のある生活をお楽しみ下さい。
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