事故や災害で問題となるガラスという素材とはそもそもどういうもの、という疑問を持っている方がいらっしゃるようですので、それに答えたいと思います。
現代生活において人との関わりは社会的に避けられるものではありません。そのため、好印象を与えたり、逆に優越感に浸ったりするために、身だしなみは重要となります。
この作業に必要となるのが、鏡というものです。自分の顔を映して化粧をしたり、全身を映して服の乱れを整えたりなど、鏡はもはやなくてはならないものです。
日本をはじめ、世界で一番普及しているタイプの鏡は、銀蒸着させた板ガラスを鏡面に用いたものです。
そのため、物が鏡面に当たったり、鏡が落下・転倒したりした際には、ガラスが割れてしまう可能性があります。その結果、飛び散ったガラス片で手足を切るなどの怪我を負うことがあるのです。
割れるという特性を持つために、はかないもの、壊れ易いもの、弱いもの、ということの暗喩ともなっているのがガラスです。それでは、鏡、窓、コップなどに使われるガラスとは一体どういう物質なのでしょうか。
広義としてのガラスは、液状の物質が冷却されて固化する際、非結晶のままで固体となったものを指します。
狭義としてのガラスは、二酸化ケイ素を主原料とした、透明で、熱と化学物質に安定なものを指します。ソーダ石灰ガラス、鉛ガラス、ホウケイ酸ガラス、石英ガラスなどの種類が知られています。
ソーダ石灰ガラスとは、ソーダガラスとも呼ばれますが、炭酸ナトリウム(ソーダ)、炭酸カルシウム、二酸化ケイ素を原料としたものです。鏡、窓、コップという製品に使われるガラスとして、ガラスの中では最も使われている種類になります。急激な温度変化に弱くて割れてしまいます。
鉛ガラスとは、二酸化ケイ素、酸化カリウム、酸化鉛を原料としたものです。レンズやプリズムのような光学ガラスとして、美術工芸品のためのクリスタルガラスとして用いられます。
ホウケイ酸ガラスとは、二酸化ケイ素、ホウ酸、酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化アルミニウムを原料としたものです。急激な温度変化でも割れることがないので、実験器具に使われます。
石英ガラスとは、水晶の単結晶からなるものです。紫外線域透過が高く、測定器機のセル、光ファイバー、半導体などに使われます。
紀元前15世紀に、メソポタミアとエジプトでガラスの製造が始まりました。巻芯法という技法で、融けた紐状ガラスを芯に巻き付けていくというものでした。
そして、紀元前1世紀後半にエジプトのアレクサンドレイアで、吹きガラスの技法が発明されました。これが、ローマ帝国内に広まっていき、ローマンガラスと呼ばれるものがたくさん造られました。更に、板状のガラスも造られるようになり、それが窓にも使われました。
日本の正倉院には、白瑠璃碗という6世紀、ササン朝ペルシアで造られたカットグラスが収蔵されています。それから、瑠璃坏(るりのつき)というササン朝ペルシアで造られた杯も収蔵されています。シルクロードによってもたらされた魅惑的な輝きを放つガラスは、秘宝として現在まで伝えられているのです。
透明で輝きを持つガラスは、古今東西、人々の心を捉えて止みません。
ガラスを用いた鏡は、割れた際に危険です。従って、割れない鏡であれば、その危険性は回避されます。そして、このコンセプトで開発されたものが、「割れない鏡」と呼ばれるものです。
これは、ガラスに代わってフィルムを鏡面に採用しているため、割れて鋭利な破片が飛び散ることがないので、とても安全と言えます。また、割れない鏡中で特に人気を博しているリフェクスミラーは、フィルムを用いた鏡面の反射率が極めて高いため、その映り込む像がとても鮮明となっています。
更に、割れない鏡は、フィルム、アルミニウム、プラスチックのような、全体的に軽量化された素材を用いているので、対応する大きさのガラス製の鏡の数分の1の重さになっています。
すなわち、安全面と鮮明さにおいて、割れない鏡であるリフェクスミラーは、ガラス製の鏡の良さを上回っている観があります。
以上より、最も普及しているガラス製の鏡は、物理的に割れてしまうという不可避の性質を持っています。ガラスとは、広義には非結晶性の固体を意味しますが、狭義では二酸化ケイ素を主原料とした透明な固体を意味して馴染み深い定義であると思われます。
現在使われているガラスには、ソーダ石灰ガラス、鉛ガラス、ホウケイ酸ガラス、石英ガラスなどがあります。この中で、鏡や食器などの日常品に使われているのがソーダ石灰ガラスです。
それでは、ガラスにはガラスの良さがありますが、安全性を考慮して、割れない鏡を導入してみてはいかがでしょうか。
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