クリスマスといえば、雪が降って白銀の世界が広がり、ホワイトクリスマスというイメージがあります。そして、クリスマスツリーには雪の飾りをしたり、サンタクロースはトナカイの引くそり乗って雪の上を滑走したり、サンタクロースは赤いマントを羽織っていたり、などというように全く冬の様相を呈しています。
また、日が短くなっているので、夜のイルミネーションが鮮やかで、クリスマスを素敵に演出しています。
このように、クリスマスは冬のイベントであると、日本や欧米では、広く認識されています。
地球が自転している地軸は傾いています。そのため、公転で太陽の周りを回っているときに、昼における太陽からの距離が異なってきます。この結果、公転するにつれて季節が変化するのです。夏であれば、太陽までの距離が短くなって暑くなります。逆に、冬であれば、太陽までの距離が長くなって寒くなります。
ところが、赤道を挟んで、北半球と南半球を考えてみると、地軸が傾いているので、北半球の太陽からの距離が短くなっているときに、南半球では長くなっているのです。他方、北半球の太陽からの距離が長くなっているときに、南半球では短くなっているのです。
従って、北半球と南半球では、季節が反対に巡るのです。つまり、南半球では、クリスマスの時期は夏に当たります。
バスコ・ダ・ガマ(Vasco da Gama)が1497年にリスボンを出航して大西洋を南下し、アフリカ大陸の南端である喜望峰を回って、1498年にインドに到達しました。そして、大航海時代が始まります。従って、クリスマス文化は、15世紀以降には南半球に伝わったと考えられます。実際、イエズス会によって日本にもクリスマスが紹介されたようです。しかし、日本で本格的にクリスマスが浸透するのは明治維新以降になります。
また、オーストラリアがイギリスの植民地となったのは、18世紀末になってからです。そして、ハワイがアメリカに併合されたのは、19世紀末になってからです。
とはいうものの、クリスマスが発達したのは北半球、特に、ヨーロッパとアメリカでした。従って、クリスマスは、北半球の季節を一致して冬のイベントとして捉えられているのです。
サンタクロースのモデルとなった聖ニコラオス(聖ニコラス、聖ニコラウス、Saint Nicholas)(270-343年頃12月6日)は、東ローマ帝国にいたキリスト教の主教でした。
そして、オランダのシンタクラースが移民によってアメリカへ伝えられて、アメリカでサンタクロースとして定着しました。その過程で、サンタクロースは北極の住人であるとか、白いあごひげを生やした赤い衣装を着た太めの男性であるとか、トナカイの引くそりに乗って移動するとか、などのイメージが作られたのです。このイメージがアメリカ文化の伝播とともに世界中に広まっていきました。
デンマーク自治領のグリーンランドには永遠の命を持つ長老サンタクロースがいてプレゼントを配っていると信じられています。しかし、子ども達の数が増えて、また、配る地域が広範になったため、もはや1人では配りきれなくなりました。
そのため、1957年に設立されたグリーンランド国際サンタクロース協会が、長老サンタクロースに代わってプレゼントを配ってくれるサンタクロースを、公認サンタクロースとして認定しているのです。現在、全世界に約120人の公認サンタクロースがいるようです。
このお陰で、世界中の子ども達がクリスマスにプレゼントをもらえています。
南半球でも公認サンタクロースはいて、子ども達にプレゼントを配ったり、クリスマスのパフォーマンスをしたりしています。中でも有名だったのが、故セント・クラウスさんでした。
北半球と南半球では季節が反転します。そのため、暦通りになると、南半球のクリスマスは夏のイベントになっています。
そのため、オーストラリアやハワイなどでは、サンタクロースは独特のパフォーマンスを振る舞っています。例えば、サンタクロースがサーウィンをしたりするのです。これは北半球ではまずあり得ない光景です。
先ほど紹介したセント・クラウスさんはオーストラリアで、赤の海水パンツを着て水上スキーでプレゼントを配ったりして大人気となっていました。
以上より、北半球と南半球は地軸の関係で、季節が反対になります。そのため、南半球のクリスマスの時季は夏にあたります。従って、雪の銀世界とはほど遠く、常夏の様相です。それに伴い、サンタクロースも夏の格好となります。そして、プレゼントを配るだけではなく、サーフィンをしたり、カヌーをしたりして人々を楽しませてくれるのです
それでは、南半球で常夏のクリスマスで活躍するサンタクロースの姿を見に行くのも、意外とカルチャーショックとなって面白いかもしれませんので、お出かけになってみてはいかがでしょうか。
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