熱中症のグレードIIIとは

夏場に多発する熱中症

 夏の暑い時期に炎天下のような酷暑の環境、もしくは、夏に限らず高温多湿になる環境で、作業などの体を動かす際、熱中症になってしまうことが多々あり、場合によっては救急車で病院に搬送されることもしばしばあります。
 そして、熱中症は時には死に至ることもあるため、決して安易な対応をしてはいけないものです。

 東京、大阪、名古屋などのような大都市の夏は、木々や地表の少ないコンクリートジャングルでは熱や湿気が吸収されずに籠もり、これにエアコンの排熱が加わり、局所的に温度が著しくヒートアイランドという様相を呈しています。
 これは、東南アジア各国の首都よりも過酷な暑さとなっていて、とても凌ぎにくい状況となっています。
 実際、総務省消防庁が平成28年10月12日に発表した「平成28 年の熱中症による救急搬送状況」によれば、平成28年、および、平成27年において東京、大阪、愛知、それに、埼玉での救急搬送人員数は、他の道府県を上回っています。
 埼玉で熱中症の救急搬送人員数が多いのは、東京の創出された熱が海風に吹かれて埼玉に移っていることが理由と思われます。事実、館林市や熊谷市は日本一暑い街として全国に名を轟かせています。

熱中症の症状

 高温多湿での運動や作業によって体温が上昇したり、水や塩分が不足したりしたことが原因で起きた身体的な異常な状態を熱中症と総称して呼んでいます。そのため、個々の状況では、いろいろな症状が見られます。
 先述の総務省消防庁が平成28年10月12日に発表した「平成28 年の熱中症による救急搬送状況」によれば、医療機関での初診時傷病程度は、平成28年では、軽症が32,696 人(64.9%)、中等症が16,242 人(32.2%)、重症981 人(1.9%)、死亡59 人(0.1%)、その他434人(0.9%)となっています。そして、平成27年では、軽症が35,520 人(63.6%)、中等症が18,467 人(33.1%)、重症1,361 人(2.4%)、死亡105 人(0.2%)、その他399人(0.7%)となっています。
 この場合の定義として、軽症は入院加療を必要としないもの、中等症は重症または軽症以外のもの、重症は3週間以上の入院加療を必要とするもの、死亡は初診時において死亡が確認されたもの、その他は医師の診断がないもの・傷病程度が判明しないもの・その他の場所に搬送したもの、とされています。

 これ以外にも、熱中症の症状の度合いに応じて、グレードI、グレードII、グレードIIIという分類があります。ローマ数字の少ないほど、熱中症の症状は軽度なっており、逆に、その数字が大きいほど、症状は重度となっています。
 この分類によって、近くにいた人が熱中症になった場合、どのレベルにあって、どう対応すればよいのかがよく分かります。
 ここでは、もっとも重篤な症状であるグレードIIIに関して知識を深めたいと思います。

熱中症のグレードIII

 熱中症の症状で一番重い分類となるグレードIIIは、III度、ないしは、重症とも呼ばれます。
 この区分に属する症状としては、意識障害、痙攣などが見られます。
 この状態は、熱射病や日射病とも言われ、体温も異常に熱くなっていて、グレードIIが更に進行したものと考えられます。
 意識がない状態であることが確認された場合、速やかに救急車を呼ぶとともに、日陰や冷房の効いたところなどの涼しい場所に移動させ、服を緩めて体温を下げるようにしてください。また、首、腋の下、足のつけねなどの動脈を氷で冷やすことで効果的に体温を下げることが可能です。意識がないため、水分や塩分を口から補給することは難しいと思われます。
 このグレードIIIは、死に至ることもある状態であると認識しておくべきと考えられます。

空調服とは

 最近、テレビやメディアなどでよく取り挙げられている空調服は、その名の通り、エアコンを仕込んだ服と捉えてもらっても間違いではありません。
 ヒトは汗をかきますが、汗が気化することで気化熱が奪われた結果、体表面の温度が下げられるためにヒトが有している生理的クーラーという仕組みです。
 つまり、この仕組みを巧みに利用したものが空調服、別称、ファン付き作業着なのです。これは、腰にファンが付けられていて、外気を取り込んで服の内側に循環させて、効果的に汗を気化させています。そして、この水分を含んだ空気は排出口から排気されます。

空調服で防ぐ熱中症

 生理クーラーを利用して酷暑でも効果的に体温を下げることを可能としているため、空調服は熱中症を予防することができるのです。
 従って、空調服を着用することで、快適な作業を行えるだけでなく、労働災害として問題になっている熱中症になることを防げるのはとても魅力的です。

まとめ

 以上より、熱中症の重症度でグレードI、グレードII、グレードIIIと区分される中で、グレードIIIは最も重篤です。その症状として、意識障害、痙攣などがあります。
 熱中症になった場合、意識がないのであれば速やかに救急車を呼んで医療機関に搬送するようにしてください。そして、救急車の来るまでに体温を下げるように尽力することが重要となります。
 それでは、空調服を活用して重篤な熱中症にならないように心掛けて、安全な作業を行ってください。



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