日本の夏は暑いものですが、地球温暖化の影響のためか、40ºCを越えることもあります。木々のあまりないコンクリートで囲まれた街並みというのも暑さが厳しいことの理由と言えます。そして、エアコンが家庭や企業に普及して、室外機からの排熱も相当量に上ると考えられます。
こうした都市部での夏の高温問題は、ヒートアイランド現象と呼ばれています。そして、東京や名古屋の熱い空気が風に流されて、館林市、熊谷市、多治見市などは、更に高温となって日本一暑い街として知られるようになっています。
このような日本一暑い街だけではなく、他の街も昔に比べれば夏の平均気温が上昇しているようです。それに伴い、多くの問題が発生しているのです。
世界規模で温暖化が進行していると懸念されています。それを反映してか、日本の夏に熱中症が多発しています。熱中症は、高温多湿で激しい作業や運動を行った際、体温が著しく上昇することで起こる諸症状の総称です。
総務省消防庁が平成28年10月12日に発表した「平成28 年の熱中症による救急搬送状況」によれば、救急搬送人員の内訳として、平成28年において、高齢者25,228人(50.0%)、成人18,150人(36.0%)、少年6,548人(13.0%)、乳幼児482人(1.0%)、新生児4人(0.0%)となっています。
更に、救急搬送人員の内訳として、平成27年において、高齢者28,016人(50.2%)、成人19,998人(35.8%)、少年7,333人(13.1%)、乳幼児503人(0.9%)、新生児2人(0.0%)となっています。
用語の定義は、新生児は生後28日未満の者、乳幼児は生後28日以上満7歳未満の者、少年は満7歳以上満18歳未満の者、成人は満18歳以上満65歳未満の者、高齢者は満65 歳以上の者となっています。
この結果によると、熱中症で救急搬送される人の半数が高齢者であることが分かります。高齢者は感覚が鈍っていて暑さを感じにくくなっています。そのため、水分や塩分の補給がなおざりになって熱中症になると考えられます。
満7歳未満の乳幼児や新生児は体温調節機能が発達中で、暑さにうまく対応できなません。
成人は体温調節機能が成熟しています。それでも熱中症になるということは、業務やスポーツに従事している際にあまりにも暑い環境であるために罹患していることが想定されます。
このように熱中症は、年齢に関わらず起こるものであるという認識が必要であると言えます。そのため、熱中症を発症しないような対策を講じると同時に、その対応方法も確認しておくことが重要と思われます。
高温多湿での体温が上昇したり、水や塩化ナトリウムが不足したりすることで生じる異常な症状を総称して熱中症と呼んでいます。つまり、総称であるため、さまざまな症状が含まれています。
症状の重篤度によって、グレードI、グレードII、グレードIIIと分類分けしていますが、数字が小さいほど症状は軽度となっています。また、発症率も相関していて、数字が小さいほど件数が多くなっています。
そして、この区分によって、熱中症の状態が分かるとともにその対応方法が判然とするので、いざというときに非常に役立ちます。
ここでは、2番目に多く発症しているグレードIIに関して知識を深めたいと思います。
熱中症の症状で2番目に軽い分類となるグレードIIは、II度、ないしは、中等度とも呼ばれます。
この区分に属する症状としては、頭痛、気分がすぐれない、吐き気、虚脱感、倦怠感というものが挙げられます。
体がぐったりとした熱疲労という状態で、その場での応急処置はもはや無理であるため、病院で点滴などの措置が必要となります。意識はありますが、体温が高くなっているけれども、皮膚は冷たくなっています。また、大量に汗をかいています。
涼しい場所に運んで服を緩めて体温の低下を促します。水や塩分を補給させても改善しない場合、もしくは、既に目視でグレードIIであると判断できる場合は、速やかに救急車を呼んで病院に搬送します。
暑い場所での作業を快適に行うためのアイテムとして、空調服がよく購入されて使われています。その原理は打ち水と同じで、暑さや作業でかいた汗を気化させて、その際に必要な気化熱が体表面で奪われることで体温を下げて涼しく感じているのです。
空調服の構造として、腰の部分にファンが付けられており、外気を取り入れて服の内部を循環させています。これにより、汗が気化して循環している空気をともに排出口から外に出されるのです。
生理クーラーという汗による体温冷却作用により、空調服は体温の上昇を防いでいます。すなわち、熱中症の発症を未然に防止しているのです。
従って、多くの企業で熱中症対策として空中服が採用されて、徐々に普及しています。
以上より、熱中症の症状の段階で区分されるグレードI、グレードII、グレードIIIの中で、グレードIIは中度の症状となっています。頭痛、嘔吐、脱力感などが見られ、医療機関での措置が必要となります。
空調服は、生理クーラーの原理で汗を気化させて体温の上昇を防ぐため、熱中症の発症をくい止めることが可能となっています。
それでは、暑い夏を空調服によって乗り切り、熱中症などの事故がない作業に従事してください。
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