ハロウィンには、魔女や黒猫など、シンボル化されているものがどうやらいっぱいいるようだけど、どういうものがいるのか知りたい、というお悩みを持っている方がいらっしゃるようなので、それを解決したいと思います。
ハロウィンは、もともとは古代ケルト人のサーウィン(Samhain)というイベントが始まりです。この日は、この世とあの世の境界が曖昧になって、あの世からこの世に死者の魂や悪霊が現れると信じられていました。
その事実を反映してか、魔女、黒猫、カラスなどのシンボルキャラクターのように、ハロウィンと言えばこれというものが存在します。実際、ハロウィンコスプレや仮装では、魔女の衣装は定番として好んで着られているものです。また、ハロウィングッズにもそれらのシンボルキャラクターが採用されていて、ハロウィンを盛り上げています。それらを以下の各論で検証していくことにしましょう。
尖った三角形の帽子を被って、鍋で魔法の薬を作っているようなイメージがあり、災いをもたらすというように考えられています。そして、箒に跨がって空を飛んだりしてまったく超自然的な存在です。
もともと、魔女は、古代ケルトの収穫感謝祭や悪霊払いの際に尊ばれた老女が起源と考えられます。老女は、古いものや母なる大地であり、知恵や変化の象徴となっていました。それが、中世のヨーロッパにおいて、当時の暗い世相や、昔からの因習を嫌うキリスト教の影響で、知恵などの象徴であった魔女は弱悪な存在へと変わっていきました。挙げ句の果てには、魔女狩りが行われました。こうしたイメージがハロウィンに取り込まれていったのです。
魔女の仲良しとして黒猫は考えられ、不幸の象徴となっています。これは、中世のヨーロッパでは魔女が忌み嫌われて、たまたま怪しい老女の飼っていたペットが猫であったことが原因と思われます。また、猫が悪魔の化身であるとも考えられました。そして、縁起の悪い色である黒と結びついて、黒猫は魔女の仲間となり、何か不幸をもたらすというイメージが定着したのです。
魔女、幽霊、悪魔の仲良しとして蝙蝠は考えられ、不吉な存在となっています。これも、中世のヨーロッパで作られたイメージと考えられます。暗闇を飛び回ったり、逆さに止まったりする様が、そもそも感じのよくないことも原因と言えます。
家の周りを蝙蝠が旋回して飛べば、家の中やその近くには幽霊や悪魔がいるとされました。
魔女や悪魔の使いとして、不吉の象徴となっています。これは主に、中世のヨーロッパで形作られたイメージです。しかし、それ以前に、ハロウィンの起源となる収穫感謝祭や悪霊払いをしていた古代ケルト人の神話の中で、戦いの神々がワタリガラスの化身であったり、その肩にワタリガラスが止まったりしていますが、死の象徴として扱われていました。また、色が黒いこと、そして、鳴き声が不気味なことも不吉の象徴となっている原因でしょう。
魔女の化身と考えられていました。死にゆく人の魂を食べるとも信じられていました。これも、中世のヨーロッパで形作られたイメージです。夜に飛び回ったり、首が一回りしたりする鳥であることも理由であると思われます。魂を食べられないようにするには、ポケットを裏返して出せばよいと、一般的に考えられていました。
這い回ったり、気味が悪かったりして恐怖心を抱かせる存在として、ハロウィンではよく取り上げられます。とはいうものの、ハロウィンの晩に蜘蛛を見ると好きだった故人の霊が上から見ているとも言われます。
やはり、中世のヨーロッパで、魔女の仲間として扱われたことが邪悪なイメージを植え付ける結果となっているようです。
以上より、ハロウィンには伝統的なシンボルとなっているものの詳細が明らかになりました。暗闇や夜の色である黒がどうやらキーカラーとなっているようです。
ハロウィンには、古代ケルト人やローマ人などの様々な文化や伝統が融合していますが、ヨーロッパにおける中世の世相もハロウィンに取り込まれていると考えられます。この時代は、ギリシャ・ローマ時代とルネサンスの狭間にあってキリスト教国よりもイスラム教国の方が繁栄していました。ヨーロッパの歴史的には停滞期として扱われ、暗黒の時代とも言われました。そのため、魔女、黒猫、烏といったキリスト教ではあまりよく思われていないもののイメージが邪悪なものとして固定化していきました。これがハロウィンと融合していき、現在のハロウィンでよく出てくる伝統的なシンボルとなっているのです。
科学の発展していなかった時代、神秘的で不可思議な現象はその原因が分からず、人々は畏怖しました。それが魔女の仕業ということにされたのです。
それでは、ハロウィンで伝統的なシンボルとなっているものたちときっと会うことになると思いますが、ご対応、宜しくお願いします。
ハロウィンコスプレ通販 トップ