ハロウィンは、アイルランド、ブリテン島、北フランスにいた古代ケルト人が、大晦日に当たる10月31日に、収穫感謝祭や悪霊払いが起源となっています。そのため、ユーラシア大陸の対極に位置する日本にはあまり文化的に関係のないものです。
しかし、文明開化以降、グローバル化が進み、ハロウィンが徐々に日本にも浸透してきました。そして、ここ数年の熱狂的とも言える盛り上がりを見せているのです。
日本で最初にハロウィングッズを販売したのは、1970年代、10月のシーズンイベントとして店頭販売した東京にあったキディランド原宿店でした。そして、1983年10月のハロウィン直前の日曜日に同店が表参道においてハロウィンパレードを開催したのが、ハロウィンのイベントの始まりと考えられています。その日は約100人が仮装して歩行者天国を歩いて行きました。驚くことに、これは現在まで続いている「原宿表参道ハローハロウィーンパンプキンパレード」の第1回目なのです。
開始された当時は、ハロウィンの認知度はほとんどなく、行き交う人達の注目を集めたようですが、それほど盛り上がりは見られませんでした。
東京の二子玉川にあったナムコ・ワンダーエッグが、開園した1992年から閉園した2000年までほぼ毎年、「ワンダーハロウィンパーティー」、「ワンダーハロウィン」、「It's Halloween!」、「ハロウィン仮装を取り返せ!」という名のハロウィンイベントを実施していました。
しかし、このイベントもそれほどハロウィンの浸透には寄与しませんでした。
日本にハロウィンが本格的に浸透することになったのは、1997年10月31日に東京ディズニーランドが「ディズニー・ハロウィーン」というイベントを開催したことによります。1日だけのイベントで、トゥーンタウンに仮装したゲストが集まりました。その際、CMなどを通じて、天下のディズニーがハロウィンをイベントに採用したことが日本全国に知れ渡ったのです。
以降、毎年開催され、2000年からは1ヶ月間以上行われるようになりました。
また、同じ1997年に、川崎市で行われる「カワサキ・ハロウィン・パレード」が始まって、現在では国内最大のハロウィンイベントにまで成長しています。
2010年代になると六本木や渋谷という流行の発信地で、ハロウィンのイベントが多く行われるようになり、たくさんの人が見るだけではなく、仮装やパレードに参加するようになりました。場所柄から推して、若者が中心になっていると考えられます。
そして、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)でハロウィンコスプレをしている自分の写真を載せることで、拍車をかけてハロウィンが拡散・浸透して広まっていくことになりました。
こうして、日本においてハロウィンが急拡大していくことになり、現在の隆盛に至ったのでした。
非日常というのが、日本のハロウィンで重要な鍵となっています。確かに、バブル経済崩壊後、日本経済は長い停滞にあり、閉塞感が漂っています。そういう現実から一瞬なりとも離れたところに身を置きたいというのは当然のことと思われます。
欧米に比べて、日本ではそれほどハロウィンが浸透しておらず、これから発展していく過程にあります。そのため、ハロウィンというイベントにおいて固定化や定番化が完全には起きていないため、まだ比較的何をしても許容されるという雰囲気があります。それに、ハロウィン以外では、羽目を外せる大きなイベントがないこともあって、この機会に日常とは違う行為をすることで、非日常感や高揚感を体現しようとしているのです。その最たるものが、ハロウィンコスプレや仮装なのです。これこそ、常日頃抱いている変身願望を適えてくれるものなのです。
ちょうど、収穫の時季で、地方では新嘗祭や収穫祭のような祭りがあって、ハレとケを分別しています。ところが、地縁の希薄な都市ではそのような祭りはなく、地方から都市に出てきた若者は祭りに参加したくともなかなか参加する対象がないのです。といっても、神輿とかを担ぐまでのレベルは求められていないようです。そこで、ハロウィンというイベントは気軽に参加できるので、単に観衆として参加したり、手軽なハロウィンコスプレを試みたり、料理や飾り付けを楽しんだりして、一体感と非日常を得ているのです。
以上より、日本にハロウィンを広めた立役者は、1997年からハロウィンイベントを始めたとても影響力のある東京ディズニーランドでした。そして、2010年以降、流行の発信地で開催されたハロウィンイベントにハロウィンコスプレで参加するようになり、大勢で盛り上がるスタイルが確立しました。従って、仮装やコスプレの影響力は絶大であると考えられます。実際、羽目を外して仮装やコスプレを楽しめるのは、ハロウィンだけと言っても過言ではありません。
それでは、ハロウィンコスプレをお楽しみください。
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