畳ベッドの捨て方、役に立つその実践方法を3つ
フローリングが普及した日本家屋
日本人のライフスタイルが西洋式になってきました。それは、食事の内容だけではなく、用いる家具も変化してきてきます。
つまり、床材が畳からフローリングに移行しつつあることが、それに適した家具の使用を促しています。フローリングと相性のよいテーブル、椅子、ソファ、収納棚、そして、ベッドが日本家屋に浸透してきたのです。
こうして、日本の生活から畳が消えて、そして、布団が消えていこうとしているのが現状です。従って、このようものにはかなさや無常観を抱いてしまう日本人には、畳に郷愁を感じてしまうのです。
畳ベッドというもの
ベッドは西洋の寝具です。しかし、この床板として畳を採用したものが畳ベッドと呼ばれるものです。そして、この畳の上に布団を敷いて寝るのです。まさに、現代日本人に求められているアイテムであると言えます。
かつて当たり前のように存在した畳の上で寝ることは、今ではとても贅沢なことであるとも考えられます。それが畳ベッドで実現するのです。これで、気持ちが安らぎ、安眠を得ることができます。
しかしながら、いつしか、畳ベッドが不要になって廃棄する事態になることがあると思われます。その際、どのような対応をすればよいか考えることにしましょう。
畳ベッドのJIS規格での分類
JIS規格は日本の国家規格で、対象となる製品の品質と安全性を保障するものです。その厳しい規格をクリアした製品にはJISマークが付けられています。
ベッドにもいろいろな種類があります。しかし、畳ベッドという製品範疇を対象としているJIS規格は存在しません。他方、住宅用普通ベッドを規定するS1102というJIS規格は存在します。このS1102によれば、ベッドの定義として、マットレスとそれを支えるフレームとなっています。
ところが、畳ベッドは、マットレスがないため、この定義に従えば、住宅用普通ベッドとして取り扱われないことになります。しかし、畳がマットレスであるという拡大解釈で、住宅用普通ベッドという範疇に属しているとも見なすことができます。
そこで、畳ベッドのフレームは、住宅用普通ベッドのフレームと同等として廃棄することができると考えられます。そして、畳は畳として破棄することで問題はないことになります。
自治体による粗大ごみの回収
住民税などを払うことで居住している自治体のサービスを受けることができます。その1つが粗大ごみの行政サービスです。但し、回収料金が徴収されます。
更に、自分で指定された場所に指定された時間までに出しておく必要があります。大概は、自分の家の前が指定場所になります。従って、組み立て式のベッドが、このような場合、解体もできるので助かります。畳ベッドの多くが、価格を抑えるために組み立て式となっているので、解体して指定された場所に運ぶ際にそれほど苦労せずに済みます。
横浜市では、ベッド(枠のみ)の粗大ごみ処理手数料は1,000円で、畳の手数料は1,000円となっています。ちなみに、ベッドマットレス(スプリング無し)の手数料は1,000円です。
ここで気になるのが、琉球畳のような正方形の畳が1枚で粗大ごみ処理手数料は1,000円となるかです。実際問題として、横浜市では畳1枚が1,000円ということです。そして、粗大ごみは、家庭から出されるもののうち、プラスチック製品、木製品などで50cm以上のものと横浜市では定義されています。
従って、畳ベッドの正方形の畳2枚を処分するときは、2枚分の2,000円の処理費用が掛かることになります。畳ベッド全体で、3,000円になるということです。
畳の費用を浮かしたいのであれば、畳を50 cm未満になるように刻んだりして、燃えるごみとして廃棄するという方法があります。しかし、意外と大変かもしれません。
廃棄業者による回収
一番確実な方法としては、畳ベッドの処分を廃棄業者に任せることです。これならば、部屋まで取りに来てくれるので、自分で家の前まで運ぶ手間が省けます。そのため、少々、回収費用が掛かることになります。
参考として、住宅用普通ベッドであれば、およそ、1台、6,000円から12,000円くらいは必要となります。
一応、見積もりは無料の業者がほとんどです。聞くだけ聞いてみるのもありかと考えられます。
リサイクルショップによる回収
廃棄するのは、エコではないという考えをお持ちであれば、リサイクルショップでの引き取りという方法もあります。
しかしながら、畳ベッドを店頭や倉庫に置いておいても、購入してくれる人達はそれほど多くないと思われます。つまり、買い取ってくれる可能性はあまり高くはないかもしれません。反対に、引き取り料を支払うことになると覚悟しておいた方が賢明です。
畳だけの買い替え
実は、畳ベッドの畳を注文で製作してくれる業者があります。また、自分で既成品の畳を探し出すという方法もあります。
これにより、傷んだ畳だけを交換して、そのまま、畳ベッドを使い続けることが可能となります。この際、畳は粗大ごみとして廃棄することになります。
まとめ
以上より、何かしらの事情で畳ベッドを廃棄する場合、自治体での粗大ごみ処理サービスを利用することを金銭的にはおすすめします。但し、家の前まで畳ベッドを運ぶ手間があるので、廃棄業者に持っていってもらうというのも楽な方法です。後は、リサイクルショップによる引き取りという方法もあります。
それでは、畳ベッドを一端処分して、心機一転、新たなベッドでの生活を始めてみてください。