■畳ベッドのダニが気になります■

▪お悩み確認▪

ベッドではダニが発生することがあるけど、畳ベッドではどうなのかしら、という悩みを抱いていらっしゃる方がいるので、その悩みを解消したいと思います。

 

▪ダニとは▪

ダニに関しては誰しもよいイメージを抱いていません。それは、ダニはヒトを咬むこと、そして、グロテスクなその姿が関係していると考えられます。

しかしながら、家の中で生きるダニはヒトを咬むことはありません。但し、アレルギーの原因となることはあります。

家の中に生息するダニには、チリダニ科に属するコナヒョウヒダニとヤケヒョウヒダニで、9割ほどを占めます。残りの1割をイエササラダニとカザリヒワダニが占めます。

 

▪気密性の高い現代住宅▪

建築技法が進歩して現在建てられている住宅は、とても気密性に優れています。そのため、隙間風に悩まされることはありません。

その反対に、気密性が高いと空気の出入りが制限され、湿気や熱が室内にこもることになります。これにより、新たな問題が生じることになります。

湿気や熱が原因でダニやカビが発生し易くなるのです。これにより、ダニの死骸、脱皮殻、糞などをアレルゲン、および、カビの胞子をアレルゲンとする喘息などのアレルギー症状が引き起こされてしまいます。

従って、このようなアレルゲンが生じない対策を講じることが大切です。

 

▪フローリングとベッドの普及▪

畳という日本の伝統的な床材が廃れてきています。その最大の理由は、日本人の暮らしが西洋化してきていることです。

それとともに、木製のフローリングはメンテナンスが容易であることも浸透してきていることも理由となっています。

西洋化の生活とは、衣類だけではなく、家具にも当てはまります。それを促しているものがフローリングの普及です。

これにより、ベッドが普及してきています。反対に、これによって畳が使われなくなり、布団が使われなくなってきています。畳に慣れ親しんだ人達には寂しい限りです。

 

▪畳ベッドというもの▪

名称から推察されるように畳ベッドとは、床板に畳が使われているベッドのことです。

畳は、かつては日本のどの家でも和室が存在して使われていました。それが、今ではフローリングが普及して、ベッドもそれに伴って布団に取って代わろうとしていることは先ほど述べました。

ところが、この畳ベッドは、畳と布団の両方を採用しているわけです。つまり、日常から消えつつある畳と布団を用いることで、西洋のベッドを使っているにも関わらず、伝統的な日本の寝具で寝ることになるのです。

従って、日本人にとって畳ベッドはとても郷愁を感じさせるものになります。そのため、精神的にリラックスすることになり、心地よい眠りを得ることができます。

 

▪畳ベッドにおける湿気と熱気対策▪

一般的に、ベッドや布団であれ、寝ている際にかく汗によって寝具は湿気を帯びています。更に、寝ている間に体温によって寝具が温められています。この湿気と熱がいろいろと弊害を及ぼします。

つまり、この環境はダニが生息するのに適したものなのです。逆に、このような状態にならないように心掛ければ、ダニ対策になります。

 

畳ベッドは、畳の上に布団を敷いて使うものであるため、布団を毎朝上げることで、畳の中にある水分が蒸発し易くなります。そして、熱も発散されます。畳には吸湿性があるので、その中に潜む湿気を飛ばすために、風が当たるようにしているのです。

この際、布団にも同様の効果があって、湿気と熱が逃げていきます。

これで、湿気と熱の問題は解決されます。冬場でも汗はかくため、換気もかねて窓をあけることで、戸外の乾燥した空気が室内に流入してきて畳ベッドなどの湿気が飛び易くなります。

 

▪ダニの餌となるものの除去▪

ダニはヒトのふけや垢などを餌にしています。そのため、掃除機で餌をなるものを除去することで、その繁殖を抑えることができます。

また、掃除機を掛けることで、ダニそのもの、および、その死骸や脱皮殻なども除去することができます。従って、掃除機を掛けることは、ダニ対策として有効な手段であることが分かります。コツとしては、しっかりと吸い込めるようにするため、ゆっくりと掃除機を動かすことです。

 

▪まとめ▪

以上より、ベッドや布団ではヒトの睡眠時の発汗に伴う汗と体熱によって、高温多湿の環境が創出され、ダニの格好の住みかとなります。ダニはアレルゲンとなるため、ダニの繁殖しない環境を寝具で維持することは、健康的な睡眠を確保するためには重要となります。

しかし、畳ベッドに用いられている畳は、吸湿性があり、その上に敷かれた布団を上げることで、徐々に湿気と熱を室内へ放散させます。また、上げた布団も乾燥させることができます。これにより、湿気の問題は解決されます。

更に、ダニやその死骸というアレルゲンとなるもの、および、ヒトのフケや垢のようなダニの餌となるものを掃除機で吸い取ることも大切です。

それでは、畳ベッドを快適に使って、ダニなどの発生しない環境での安眠を享受してください。

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