新学生や新社会人として一人暮らしを始めた人達も、今後、年を重ねるにつれて、結婚や出産などのライフステージの個々の段階を迎えることになります。そうなると、一人暮らしの時点でどのような寝具を使えばよいか気になるものです。それを検証したいと思います。

 

■生活スタイルが変化しそうな若者の一人暮らしにベッドと布団のどちら？■

 

■単身者のライフスタイルと将来像■

家族のあり方は、時代によって変化していくものです。

かつては、家長を中心とした大家族制でしたが、両親と子どもから成る核家族が一般的になりました。そして、現在、お一人様と呼ばれる単身者が家族という形態で、一番多くなっているのです。

つまり、晩婚化や未婚化が珍しくなく、一生、独身で過ごすという人達が増えています。

 

単身者の住んでいる住宅は、一人暮らし向けのワンルームのような狭い部屋が一般的です。おおよそ23平米以下の広さを持つ賃貸物件がほとんどとなっています。

結婚した場合、この広さでは不充分であると言えます。そして、子どもが誕生すれば、もはや狭いと言わざるを得ません。

とはいうものの、一生、一人で暮らす人達が増加してきているのも事実です。

 

■ベッドと布団という寝具の特徴■

日本人が主に使っている寝具は、ベッド、および、布団であると言えます。それ以外にも、ハンモックなどが挙げられますが、少数派であると考えられます。この2つを抑えておけば充分となります。

 

ベッドは、西洋で使われている寝具で、マットレスとそれを支えるフレームから構成されています。そのため、常に室内に鎮座している家具ということになり、狭い部屋にとっては場所を占めるものとなります。それ故、ベッドを採択するには事前に計画を立てておくことが大事です。

しかしながら、場所を占めるというデメリットを克服するだけメリットが備わっています。寝たいときには、そのまま横になれば寝ることができるという機敏性は、無精な人には魅力的です。とはいうものの、何もメンテナンスをしないでいると、寝汗の湿気が原因となるカビやダニの発生が起こってしまい、健康を害してしまいます。

そこで、湿気対策が予めなされているベッドを選ぶことが肝要です。床板がすのこ状になっているもの、それに、マットレスの脇に穴があいている製品は通気性に優れていて、湿気が籠もることがありません。

 

他方、布団は、昔から日本で使われてきた寝具です。かつては今と違って木造の家屋はあまり大きなものを建てられませんでした。そのため、狭い部屋でも使い勝手のよくなるような工夫を持った道具が使われていました。それらは畳の上で用いられますが、ちゃぶ台、お膳、布団などです。どれも、使わないときは仕舞うことができる機能を持っています。

こうして、日本では狭小空間を十二分に活用する術が磨かれてきたのです。布団は寝たいときに敷いて、起きているときは畳んで押し入れに仕舞うことができます。つまり、布団は狭い部屋で使うのに適した寝具であると言えます。

しかしながら、布団も敷いたままでは寝汗によってカビやダニが発生してしまうため、こまめに上げて、ときには干すことが必要になります。

 

■一人暮らしをする際の住宅■

多くの場合、独りで暮らす住宅は、ワンルームのような単身者向けの賃貸物件であると考えられます。広すぎず、そして、狭すぎずという間取りで、また、家賃もそれほど高くはない物件と言えます。

ワンルームの平均的な広さは20-23平米で、居室部分の広さは6畳ほどになります。従って、ベッドを置くことは充分可能な広さになります。また、布団を敷いて使うことも当然可能です。

20-23平米は一人で暮らすには良いですが、二人で住むにはやや狭いです。二人で住むには1LDKの間取りの広さは欲しいものです。

 

■引っ越し後の間取りの変化に対応できる寝具■

転勤や転職で転居する際、新たな住居は、一人暮らしであればワンルームのような狭小物件になると考えられます。

従って、ベッドであれ、布団であれ、以前使っていた寝具をそのまま使うことができます。つまり、家族の構成人数が1人であれば、最初に購入したベッドや布団を使い続けることが可能です。

 

ということは、同棲や結婚によって居住人員が2人になると事情が違ってくることになります。ワンルームはそのままでは2人で住むにはやや狭いため、広めの物件にやがては引っ越すことが予想されます。

この場合、布団であれば、布団を買い増しすることで2人の寝具を確保することができます。

しかしながら、単身生活でベッドを使っていた場合、シングルサイズであると考えられるので、2人で寝ると床に落ちてしまいます。

そこで、シングルベッドを買い増すか、以前使っていたシングルベッドを処分してダブルベッドを新たに購入することが想定されます。

また、相方もシングルベッドを既に持っていることも考えられます。この場合、新居が広ければ個々のシングルベッドを使い続けるか、2台のシングルベッドを処分してブルベッドを新たに購入することが想定されます。

こうしてみると、ベッドを持つとライフスタイルの変化に対応できないこともあることが分かります。それも踏まえた上でシングルベッドを購入することが賢明です。

 

■まとめ■

以上より、人生のライフステージにおいては、一人暮らしから同居に移行することはあるものです。そこで、新たに独りで暮らし始める際、ベッドと布団のどちらかを選ぶかで、その後の寝具のあり方が変わってきます。

結婚と同時にダブルベッドを買うことが多いことから、それ以前に使っていた寝具を処分することになります。そのため、こまめに上げ下げができる人は布団、やや無精な人はシングルベッドを選ぶことがよいと考えられます。

それでは、無精と自負する人はベッドを選んで、元を取るまで使い倒してください。

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