【DIY】反ってしまった板を使った棚収納の製作
■【DIY】反ってしまった板を使った棚収納の製作
板が反るという現象
棚を造ろうとして買っておいたクルミの板を数年放置していました。しかし、いざ、棚を造ろうとしたら、その板が反っていました。
板が反るという現象は、木の中の水分が徐々に揮発して乾燥することで起こります。また、逆に水分を含んで反るということもあります。
このように反るのは、板の裏側と表側で伸縮率が異なるからです。
柾目は上下に平行に木目が通っているので、反りが起こりにくいです。
しかし、板目は木目が褶曲しているので、伸縮率の違いが如実で現れてきます。一般的に、木の中心側となる木裏側とは反対に当たる木表側に反ることになります。
反った板の直し方
乾燥して蒸散した木の内部に水分を意図的に補充することで、反りが直ることがあります。とりわけ、軟らかな材質であれば、水を含みやすいので反りが直り安くなっています。
つまり、反りの凹面に水を与えて暫く放置することで、水分が浸透して反りが直るのです。
また、水を用いない直し方としては、削って平らにするというものです。
しかし、考え方によっては、数年かかって乾燥した木材はそれ以上反るリスクがありません。そのため、加工した後の木の狂いがなくなることになります。
従って、反った板を利用することはメリットがあるのです。
2×4を骨格とした反った板をそのまま利用した棚
DIYでは2×4を用いた棚がよく造られています。
最近は、壁に穴を開けることが厭われ、戸建てのマイホームであっても、壁や柱に穴開けなどの加工をしない棚の製作が好まれています。
それを可能とした製品が、ディアウォールやラブリコというものです。2×4の木材の上下に付けて、床と天井の間の突っ張り棒のような具合で柱を立て、棚受けと棚板を設置するというやり方です。
そこで、反ったクルミの板を使って棚を造ることにしました。
反り部分のカンナ掛け
クルミは、案外と堅い木材で、カンナで表面を削るのが困難でした。
そこで、棚受けの当たる部分だけを削って、可能な限り平らにして、全体としては、反りの形状をそのまま利用した棚にすることにしました。
実際に用いたカンナは、最適カンナミニJ-45というものを使いました。カンナの刃の調整がいらないので、素人が導入として用いるには適しています。買った状態で直ぐに使うことができます。
板の表面は、最終的にサンドペーパーで磨きました。
2×4との組み合わせ部分の板の切断
棚板の後ろから置いた物が落ちないように壁との隙間をなくすために、凸字のように2×4が組み合わさるように切断することにしました。
反った板をノコギリで切断するのは意外と難しいものです。それを可能とするのが、ガイド付きのノコギリです。
そこで、Z・ソーガイド鋸セットという製品を使って切断しました。 これならば、真っ直ぐ切ることができます。
また、凹字のように切断する場合、平行に2つの線を切った後、ドリルで穴を幾つか連続して空けて糸鋸で切断します。そして、木工ヤスリで整えます。
2×4への棚受けの設置
ボードなどのアンカーが付随していたので、これを2×4の木材でも使いました。別の場所に移動させる際に解体して元に戻して使用するためです。
深さが分かるようにマスキングテープをドリルに巻き付け、ドリルで木材に穴を空けました。ここにアンカーを金槌で打ち込みました。アンカーのロット振れで最後まで入らなかったものは、カッターナイフで切り取って平らにしました。
まず、2箇所あるネジ穴の上の1箇所に穴を空けます。2箇所あるネジ穴の上をまずネジでゆるく固定して、水平器を載せて水平を確認します。そして、今度は下のネジの部分となる箇所に千枚通しで2×4の木材に印を付けて、棚受けをずらして下に穴をドリルで空けました。そして、棚受けをネジで固定しました。
次ぎに、対となる反対側の棚受けの設置する位置確認をするため、既に付けた棚受けとの間に、水平器を載せた板を渡して、上のネジ穴となる箇所に千枚通しで2×4の木材に印を付けて同様に加工します。
反った板の取り付け
クルミの板を載せて、奥のネジを留めて、棚受けと板を固定します。反っているため、手前のネジが留められません。
反りによる棚受けからの浮き部分の埋め
棚板の手前を浮いた状態であるので、ここに別の木を挟んで安定させることにしました。
できあがり
集成材の平らな棚板を使ったものと違って、反ったクルミの棚板を使った棚収納の姿はとても趣があるものです。
実用性もさることながら、デザイン性にも優れた棚ができあがりました。
まとめ
以上より、反った堅い板の反りを直すのは容易ではありません。そのため、その反った状態を利用して棚を造ることが賢明です。また、実際にできあがったものは、面白い形状になっています。
棚を造る際には、2×4を使う工法がDIYでは簡単ですので、おすすめです。
それでは、お気に入りの棚を据え付けて、快適な生活を実現してみてください。
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