狭い洗面所や脱衣所に置ける収納家具はないかしら

■狭い洗面所や脱衣所に置ける収納家具はないかしら

▪お悩み確認

洗面所や脱衣所に収納家具を置きたいけど、狭すぎてどうも置けそうにありません、というお悩みを持った方がいらっしゃるようですので、その悩みを解消したいと思います。

▪奥行きのない薄型チェスト

家具には何かしらの特徴があるものですが、薄型チェストは、名は体を表すように、奥行きのあまりないという特徴を備えたチェストになります。

薄型チェストと呼ばれるものの奥行きは、30 cmくらいが一般的と思われます。それ以上に薄ければ、収納スペースの容量が減ってしまい、また、薄すぎるために屹立（きつりつ）せずに倒れてしまう可能性があります。反対に、もっと奥行きがあれば、薄型という特徴がなくなってしまい、単なる普通のチェストになってしまいます。

薄型と称してもよい奥行きの勘所をきちんと捉えているチェストが、薄型チェストなのです。

▪狭いところにも置ける薄型チェスト

奥行きがないという薄型チェストの特徴が発揮される場合はどういうときかと言えば、狭いところに置いて使うときです。

つまり、狭小スペースであるために、収納家具を置きたくても、第一に、そもそも置くための場所を確保できないということがあります。これでは、収納家具を置きたいというニーズを未着手のままで満たしていません。

第二に、仮に置けたとしても収納家具が邪魔で人が歩けなかったり、作業をしたりすることができなかったり、引き出しを引き出すための前空間がなかったりすることがあります。これでは、収納家具を置く意味がありません。

こういう状況で、薄型チェストはその特徴を発揮されるのです。奥行きがないので、狭いところに設置しても、歩いたり、何かの作業をしたりしても支障を来すことはないのです。そして、他の家具や器機と干渉することがないのです。

▪狭い部屋の代表となる洗面所や脱衣所

日本の家屋の中で、トイレの次ぎに狭いと思われるのが、洗面所や脱衣所ではないでしょうか。そして、設計の段階で既に部屋自体が狭いだけでなく、そこに洗濯機や洗面台などの器具が入り込むと更に狭くなってしまいます。

また、洗面所や脱衣所には、洗濯機や洗面台など以外にも、サニタリーグッズやタオルのような生活必需品や消耗品を備えておきたいものです。そして、このような細々したものを収納するのが、サニタリーチェストやサニタリーラックと呼ばれる収納家具で、狭小状態で、過密状態にある洗面所や脱衣所を整然とすっきりとした空間にするのにとても役立ちます。

しかし、洗面所や脱衣所が狭いため、ここに置く収納家具にも省スペース化という工夫が必要になります。そして、奥行きのあまりない薄型チェストを用いることで省スペース化が図られ、サニタリーチェストとして薄型チェストが利用できるのです。

▪洗面所や脱衣所での作業に伴う弊害にも平気

薄型チェストは、中が空洞になったフラッシュ構造を採用して価格を抑えられたものが多いです。そのため、高級家具とは違って、多少粗雑に扱って傷が付いたとしても許容することができるのではないかと考えられます。

狭小空間である洗面所や脱衣所で、作業をしたり、物を持って歩いたりすると、そこに置かれた収納家具に物をぶつけて当たり傷をつけてしまう可能性が高いと思われます。それが価格の安い薄型チェストであれば、特に気にせず過ごせるのではないでしょうか。

もし、気になるほどの当たり傷であるならば、ホームセンターなどで売られているリペアグッズを用いて補修することもできます。

ですので、気兼ねなく安心して薄型チェストを使うことができるのです。

▪洗面所や脱衣所は湿気の高い部屋

狭い故に作業中に薄型チェストに当たり傷を付けるリスクがあることもさることながら、もっと危険なリスクが洗面所や脱衣所には潜んでいます。風呂場、洗濯機、洗面器という水回りの集結地とでも言うべき狭い部屋である洗面所や脱衣所は、家の中で最も湿気が高いために、カビが発生するリスクが高いのです。

従って、薄型チェストの中や壁と接する背面には、カビが生える可能性があります。カビの胞子はアレルゲン（抗原）としてアレルギー反応を引き起こすので、カビが生えないような対処が求められます。

すなわち、窓やドアを開けて湿気が困らないように部屋の換気には充分配慮しなければいけません。

また、湿気対策ばかりではなく、ダニの餌となる髪の毛、垢、ほこりなども掃除機で吸い取っておくことも大事です。

これで、衛生的な環境を洗面所や脱衣所に創出することができます。