レザーベッドの下の収納に湿気が籠もります

■レザーベッドの下の収納に湿気が籠もります

▪お悩み確認▪

レザーベッドにある収納に湿気が籠もっているようで、カビの発生や物品・金具の劣化などが心配です、というお悩みを持った方がいらっしゃるようですので、その悩みを解消したいと思います。

▪収納のあるレザーベッド▪

レザーを用いている効果として高級感の溢れているレザーベッドですが、多様化するニーズに応えるために、さまざまな仕様のベッドが用意されています。

その中に、ベッドの床板の下に収納のあるタイプがあり、狭い部屋を省スペースによって有効に活用することができます。収納には、引き出し式と跳ね上げ式の2つのパターンがあります。

引き出し式は、省スペースを図りたいながらも、レザーベッドを置く寝室にある程度のスペースの余裕があって、引き出しを引き出すことが可能な場合に使うものです。

また、引き出し式のレザーベッドは、床板として、木製のすのこが張り渡してあります。床板がすのこになっているのは、後述するようにベッドで問題となる湿気対策のためです。

他方、跳ね上げ式は、寝室にスペースの余裕はなく、収納の蓋が跳ね上げとなっていることで、ようやく収納を使うことが可能な場合に使えるものです。

跳ね上げ式のレザーベッドは、床板として、すのこ状のウッドスプリングがアーチ形に張り渡してあります。すのこ状になっているのは、これも湿気対策のためです。

▪睡眠時の発汗▪

寝ている間に人は、約200 mLの量の汗をかくと言われています。というのも、起きているよりも寝ているときの方が体温の設定温度が低くなっているので、汗をかいて体温を下げて設定温度に近づけようとするからです。従って、夏の暑いときも、冬に暖房や毛布で温めたときも、汗をかくことになります。

睡眠時のこの汗は、蒸発するだけではなく、枕、掛け布団、マットレスに吸収されて湿気として留まるものも存在します。そして、マットレスとすのこ状の床板を通り越して、収納の中に湿気が籠もって、カビが発生したり、ダニが発生したり、金属製品が錆びたり、物が腐ったりする危惧があります。カビとダニはアレルゲン（抗原）としてアレルギー反応を引き起こします。

そのため、湿気対策は、健康的にも、環境的にも重要となります。

▪マットレスの除湿対策▪

汗の供給源となるヒトが寝るマットレスには湿気が籠もることが予想されます。そこで、マットレス自体にも、湿気対策が施されています。

コイルマットレスは、金属製のコイルをマットレスの中にたくさん並べたもので、ヒトが寝ても潰れることはありません。そのため、ベンチレーターという内部の湿気を逃がす穴がマットレスの側面に付けること、アイレットという内部の湿気を逃がす小穴がマットレスの側面に付けることが可能となるのです。

このような静的な除湿に加えて、動的な除湿として、マットレスを上げてマットレスの裏側と床板に風を当てて湿気を飛ばしてください。また、窓を開けて室内の空気を換気して湿気を屋外に追い出してください。

また、吸湿シートや除湿マットを利用するのも1つの手段と考えられます。

▪収納に仕舞うべき物品▪

ベッドの床板の下に備え付けられた収納に仕舞う物品は、湿気によって傷んだり、変色したりしないものである必要があります。

本革製品のように栄養となるものがあってカビの発生する可能性のあるもの、カビが生えたり、腐ったりする食品、鉄で作られて錆びる可能性のある製品、高級な着物などのような染色された布類、等がベッド下の収納に仕舞うべきではない物品に該当すると考えられます。

使用頻度の高いものを入れておくと、こまめに収納の開け閉めが行われるために換気が適度に実施されます。

▪収納に入れるべき湿気取り▪

レザーベッドの収納に限らず、押し入れでも梅雨時や夏場の湿気は無視できないほどの湿度があります。そこで、ベッドの収納の中に、押し入れや下駄箱に用いるのと同じ除湿剤をいれておくことをおすすめします。

これで湿気が収納に籠もるのを防ぐことができます。

▪まとめ▪

以上より、レザーベッドの下に設けられた収納に関する湿気対策の概略が分かりました。

ベッドの湿気対策の理由として、カビやダニの発生を防ぐことが挙げられますが、ベッドの下の収納が付いているものは、それに加えて収納品の劣化の防止も挙げられます。

そのため、マットレスを上げてマットレスや床板の湿気を飛ばしたり、枕や掛け布団を干したりして乾燥させてください。

そして、収納には湿気に弱い物品は入れないことが肝要です。更に、収納の中に除湿剤を入ることで湿気が除去されます。更に、毎日、収納を開け閉めするような物品を入れておくと自然と換気が促されます。省スペースを目的とした収納を使わないと、収納付きの仕様のレザーベッドを選んだ意味がありませんので、収納品を選んで入れて利用してください。

それでは、ベッド下の収納を十二分に活用したレザーベッドライフをお楽しみください。

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