レザーベッドに使われる本革とは

 

head-board-of-leather-bed■レザーベッドに使われる本革とは

▪疑問確認▪

レザーと言えば、やっぱり本革だけど、レザーベッドに使われる場合、詳しくはどういうものなのか、という疑問を持っている方がいらっしゃるようですので、それに答えたいと思います。

 

▪上質なレザーベッド▪

ヘッドボード、フットボード、サイドフレームに高級感のあるレザーの使われているレザーベッドは、部屋にあるだけで上質な空間を創出します。使用されるレザーにもいといろと素材がありますが、その中でも、最高峰と位置づけられるのが、本革なのです。とても丈夫で長期間使うことができます。

それでは、本革に関して理解を深めていきたいと思います。

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▪本革となめしについて▪

本革とは、動物の皮をなめしたものです。なめし(鞣し)という作業は、そのままでは腐敗してしたり、水分が抜けて硬化したりする皮のコラーゲン線維をなめし剤で処理して安定したものことで、更に必要に応じて染色をしたり、加脂をしたりします。これにより、柔軟な革が得られるのです。

現在よく使われているなめし剤には、植物から得られたタンニン、及び、塩基性硫酸クロムがあります。

タンニンなめしは、古くから行われてきた方法で、なめし職人をタンナーと呼ぶのはこのためです。植物から抽出した渋であるタンニンの水溶液に皮を浸して時間をかけて浸透させていきます。ドラムを使ったドラム製法と、槽を使ったピット製法があり、濃度の薄いタンニン液から濃いタンニン液に順次移して漬け込んでいきます。

手間と時間の省けるドラム製法が主流となっています。また、染色を施していないタンニンなめしだけのものをヌメ革と言います。

クロムなめしは、塩基性硫酸クロムをなめし剤とする方法でドイツにおいて開発されたものです。化学薬品を使っているので、安く大量になめし革を生産することができます。現在、タンニンなめしよりも工程が短く済むので、クロムなめしが一般的になっています。

混合なめし(コンビネーションなめし)は、タンニンなめしとクロムなめしを組み合わせた方法です。

 

このように手間と時間が本革には掛かるため、値段が高くなってしまいます。

 

▪原皮の種類▪

革の原料となるのが、原皮という動物のほぼ未加工の皮です。牛、馬、豚、山羊、羊、鹿、カンガルー、ワニ、トカゲ、ヘビ、駝鳥などの皮があります。

 

いろいろな種類がある原皮ですが、供給量に差があります。また、各原皮にも特性があり、適した製品があります。

現在、最も使われている原皮は、牛皮となっており、幅広い用途に用いられていて、レザーベッドもほぼ牛革となっています。レザーベッドが価格を抑えるために合皮が使われているのが一般的なので、特注品を除いて本革のレザーベッドは牛革と考えて差し支えないでしょう。

 

▪本革のメンテナンス▪

レザーソファと基本的に本革のメンテナンスは同じですが、レザーソファは座る箇所も革となっているのに対して、レザーベッドは、寝る箇所には革は使われておらず、背もたれともなり得るヘッドボードの部分の革がヒトと接触するだけです。そのため、レザーソファに比べれば、各段にレザーベッドの方がメンテナンスは簡単になります。

 

本革に付いたほこりは、乾拭きで取ってください。そして、本革は水に弱いので水拭きは避けてください。それから、直射日光と熱は、劣化を促しますので留意が必要です。

本革で気を付けなければいけないのは湿気ですが、吸湿性と通気性に優れているので部屋の換気に気を付けていればカビが生えることはあまりないと考えられます。

革素材専用のクリーナーを使うことで、変色や劣化を伴うことなく、汚れが落とせます。また、革素材専用の保護剤を使うことで、水に弱い本革を水から守り、更に潤いを与えます。

 

いくら丈夫とはいっても天然素材であるので、デリケーナなところもあります。そのため、メンテナンスを心掛けることで、高品質を保ったままで末永くご利用することができます。

 

▪まとめ▪

以上より、レザーベッドのヘッドボード、フットボード、サイドフレームに使われている本革のほぼ全てが牛革であることが分かりました。レザーベッドの本革のメンテナンスは、レザーソファと同じように行ってよいと考えられます。

従って、基本的には乾拭きで、革素材専用のクリーナーや保護剤を適宜用いることで、汚れを落としたり、潤いを与えたりすることができます。また、直射日光と熱は本革を劣化させますので、忌避してください。

 

革は、なめし作業を原皮に施したものですが、なめしには、タンニンなめしとクロムなめし、それに両なめし方法の組み合わせがあります。それ故、本革は、原料が動物からの限りある素材であるだけでなく、手間と時間を要するため、価格が高くなっています。しかし、その分、品質が優れており、長期に渡って手触りのよくて柔らかな材質を楽しむことができあるのです。

 

それでは、本革を用いた本格的なレザーベッドを用いて高級感の溢れた生活をお過ごしください。


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