日本の都市部においては、住宅の延べ床面積が郊外や地方よりも狭くなっているという傾向があります。実際、総務省が公開している「日本の住宅・土地-平成25年住宅・土地統計調査の解説」(平成28年2月29日)では、その事実を裏付けています。
この理由として、家を建てるための土地が限られているために、物理的にも金銭的にも入手が困難であることが挙げられます。
そして、住宅の延べ床面積が狭いことは、取りも直さず、構成する部屋の面積も狭いことになります。そのため、部屋の中に受け入れる家具の数や種類も限定されます。
従って、1つの部屋の中に、ソファーも入れて、ベッドも入れてということは難しいことです。
しかし、ソファーとベッドを部屋に置いて使いたいと思っている人は少なからずいます。特に、ワンルームのアパートやマンションに住む住人はその思いを抱いているものです。
狭い部屋で、ソファーとベッドを使うことが可能なアイテムとしてソファーベッドがあります。これは、座っているときはソファーとして利用し、他方、眠っているときはベッドとして利用することができる家具になります。
これならば、ワンルームのような狭小な部屋であっても、ソファーもベッドも使うことができます。そのため、ソファーベッドは人気となっているのです。
ソファーとベッドが相互に変換される機構として、リクライニング式、カウチタイプ、三つ折り式があります。
基本的に、背もたれが倒れたり、座面を引き出したり、などする仕組みが組み合わされて、相互に変換されています。
この仕組みを知ることで、掃除やメンテナンスのやり方が計画することができます。つまり、ほこりの溜まり易い箇所を把握することに繋がります。
メンテナンスを行うためには、どのような素材が使われているかを知ることも重要です。つまり、素材に応じた対応ができるようになります。
ソファーベッドの表面に採用されているものとして、布であるファブリック、PVCのような合成皮革、動物の革をなめした本革があります。
ファブリック製のソファーのメンテナンスに準じて対処することができます。
洋服であるスーツと同じように、ファブリック製のソファーベッドも表面をブラシでこすることで汚れを落とします。
それでも汚れが取れない際には、薄めた中性洗剤、ないしは、専用のクリーナーを用いて、布で叩くようにして汚れを落とします。これは、着物の染み抜きと同じ要領です。
臭いが付いてしまった際には、脱臭スプレーを吹き替えることが有効です。表面の臭いや汚れが人力でも落とすことができると思われますが、内部までは無理なケースが多いものです。
合成皮革であれ、本革であれ、革製のソファーと同じメンテナンスの方法で革製のソファーベッドも対応できます。
革は布で乾拭きをすることがメンテナンスの基本となっています。それでも汚れが取れないようであれば、革製の専用クリーナーを用いて拭き取ります。
ヒトが寝ている間にかく汗は約200 mLと言われています。この水分の行方が気になります。というのも、湿気が籠もった状態では、アレルギー反応を引き起こすカビやダニが発生する可能性があるからです。
ソファーベッドは、構造上、ベッドの状態ではマットレスや布団を上に載せて使うことはあまりありません。
素材が合成皮革の場合、湿気を通すことはありませんので、ソファーベッドの中に水分が染み込むことはありません。
しかしながら、本革の場合、寝汗のある状態では、革がカビの栄養となってしまい、カビが生えてしまう可能性があります。そこで、こまめに乾いた布で乾拭きすることが重要となります。
また、ソファーベッドをベッドにした場合、上面が堅かったり、凹凸があったりして寝づらいことがあります。これを解消するために、マットレスや布団がその上に敷かれることがあります。
こうなると、これらの寝具に汗に起因する湿気が籠もり、カビやダニが発生し易くなります。そこで、こまめなメンテナンスが必要となり、マットレスや布団を適宜あげて、湿気を飛ばすことが必要となります。
特に、ファブリック製のソファーベッドは、布を通り越して湿気が内部に浸透していることが懸念されます。従って、特にこまめなメンテナンスが求められます。
ファブリックでできたソファーベッドに直射日光が当たると、褪色していきます。
また、高分子化合物でできた合成皮革に直射日光が当たることも避けなければいけません。合成皮革が、紫外線や熱で反応してぼろぼろになってしまいます。
従って、原則、ソファーベッドには直射日光を当てないことを心掛けてください。
以上より、ソファーベッドは家具として使ううちに汚れたり、また、カビの発生などの思わぬ事態が起こったりします。そのため、メンテナンスは重要となります。
そのためにも、ソファーベッドの変形する仕組み、および、使われている素材を知ることが大事です。それにより、対応が異なってくるからです。
ファブリック製はブラッシングが基本となります。他方、革製は乾拭きが基本となります。それでも、汚れが落ちない場合は、専用のクリーナーを用いることになります。
それから、寝ているときの汗に基づく湿気を飛ばすことで、カビやダニの発生を抑止することができます。
それでは、ソファーベッドのメンテナンスを心掛けて、健康な毎日をお過ごしください。
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