カウチタイプのソファーベッドとはどういうものですか？

■カウチタイプのソファーベッドとはどういうものですか？■

▪疑問確認▪

ソファーベッドは場所を取らずにソファーとベッドとして使えるようだけど、カウチタイプとは一体どういうもの、という疑問を持つ方がいらっしゃるようですので、それに答えたいと思います。

▪狭い部屋での生活

多くの物を置くスペースに満ちた広い部屋とは正反対に、狭い部屋は物を置きたくても物理的に収まり切りません。

そこで、置く物を厳選したとしても、置けなくはないかもしれませんが、窮屈なことには変わりがありません。これでは、ストレスが溜まってしまいます。

そのため、この狭小空間を効率的に利用する方法を取ることが賢明であると言えます。実際問題として、日本では狭い部屋であることも方が当たり前となっているからです。

▪ソファーベッドの概要

狭小空間での使用に適したものがソファーベッドという家具です。その名前の示すように、ソファーとベッドという用途ですが、その仕組みが通常の家具とは異なります。

つまり、ソファーとベッドが互いに入れ替わる構造を持っています。ソファーとして使いたいときはソファーに変形し、ベッドとして使いたいときはベッドに変形させるのです。

これにより、省スペース化が実現されます。

ソファーベッドの変形の仕組みには、リクライニング式、カウチタイプ、三つ折り式（折りたたみ式）があります。

ここでは、カウチタイプに関して理解を深めたいと思います。

▪カウチソファーとは

一般的に足を伸ばして座ることができる座面を持つソファーをカウチソファーとよんでいます。そして、現在、特に、L字型の形状をしているものを指すことが多くなっています。

ところで、アメリカやオーストラリアでは、カウチ（couch）と言えば、2人から4人ほどで腰掛けるソファー（sofa）を意味しています。これは必ずしも、足が伸ばせることに限定するものではありません。そして、ソファー（sofa）の方がカウチ（couch）よりも高級感があると見なされているようです。

他方、イギリスでは、カウチ（couch）よりもソファー（sofa）の方が使われる頻度が高くなっています。貴族と紳士のお国柄かも知れません。

また、英語圏では、カウチ（couch）は、肘掛けがないものも含まれており、これはソファー（sofa）とは対照的になっています。

興味深いことに、カウチ（couch）の語源は、フランス語です。couchierというフランス語の動詞は、横たわるということを表します。片側にヘッドレストや肘掛けのある椅子をカウチと呼びました。これが更に発展して、シェーズロング（chaise longue）という横になって座れる物になっていきました。

これが、現在、日本で考えられているカウチに繋がっていると考えられます。

▪足が伸ばせる効能

足が伸ばせるということは、膝が伸ばせることです。そのため、膝で血流が滞ることなく、血行がよくなります。

これは健康面でとても重要なことです。老廃物が下肢に残ることがなくなり、また、足先まで血が巡るので冷え性の問題が解決されます。

そして、お尻やももに加えて、ふくらはぎでも体重を分散させることができるため、体の個々の箇所に掛かる重さのストレスが緩和されます。

何より、リラックスした気分になることができることは、とても重要なことです。心の安らぎが得られます。

▪カウチタイプのソファーベッド

ソファーベッドには多くの仕様が存在しますが、カウチタイプのソファーベッドは、ソファーとしての形態において、足を伸ばして座ることが可能となっています。

そして、ソファーからベッドにする際、背もたれを後ろに倒すタイプのもの、座面を移動させたり、引き出したりするとともに背もたれを倒すタイプがあります。

カウチの源流は、フランスにあるようです。実際、シェーズロングという背もたれのある長いソファーがフランスで開発されています。

興味深いことに、ソファーベッドの始まりと思われるカウチタイプのソファーベッドが1850年頃、フランス人によって開発され、キャンプベッドとして軍隊で採用されました。この製品は、ナポレオン3世の所有していました。

この製品は、足を伸ばしてソファーとして使う一方で、リクライニング式の背もたれを倒してベッドとして使用するものです。軍のキャンプという限られたスペースを有効に使うために考案されたものです。