リクライニング式のソファーベッドとはどういうものですか？

■リクライニング式のソファーベッドとはどういうものですか？■

▪疑問確認▪

ソファーベッドは、いろいろな仕組みでソファーとベッドが入れ替わるようだけど、中でもリクライニング式はどうなの、という疑問を持つ方がいらっしゃるようですので、それに答えたいと思います。

▪日本が置かれている住宅事情

日本の国土の森林率7割であり、これはフィンランド、スウェーデンに次いで世界で3位というように、非常に木々の多くて山がちな国です。

そのため、住宅を建てるのに適した平地があまり多くありません。そして、特に人口密集地域は住居やビルなどの建物がひしめき合っています。

従って、土地が限られている分、家の広さも狭くなってしまいます。戸建てのみならず、集合住宅の延べ床面積は狭くなっています。

つまり、結局のところ、日本の家の部屋は、狭いということに行き着きます。このような住環境でいかにストレスを感ぜずに生活するかが重要となります。

▪ソファーベッドというもの

狭い部屋を広く使うアイテムは、幾つか知られています。その中でも、ソファーベッドは家具にしては、ダイナミックな動きを伴うものです。

ソファーとベッドという若者に比較的人気となっている家具を使いたいけれども、部屋が狭くて2つも置けないという場合に、それから、2つ分の家具を購入するお金がないという場合に、脚光を浴びるものがソファーベッドなのです。

ソファーとベッドという家具が相互に入れ替わるという構造を有しています。

ダイナミックな動きを可能とする互変の仕組みとしては、リクライニング式、カウチタイプ、三つ折り式（折りたたみ式）が用いられています。

この記事では、リクライニング式に焦点が当てられているので、その他の互変の仕組みは別の機会に言及したいと思います。

▪リクライニングとは

リクライニングは、リクライニングシートを指しています。日本語に直すと、自在腰掛となります。

具体的には、背もたれを後ろに段階的に傾斜させることができるものです。

歴史的には、公には認められていないようですが、歯科医のJosiah Flagg によって1790年に歯科用の椅子としてリクライニングシートが発明されたようです。可動式のヘッドレストが備え付けられた椅子で、本格的なリクライニングシートの前身とも言えるものです。

そして、1850年頃、フランス人がソファーベッドの先駆けともなる、リクライニング式のキャンプベッドを開発しました。これは、ベッドとしてもカウチソファーとしても使うこともできるもので、ナポレオン3世も所有していました。

やがて、長距離移動を行う列車で初めて採用され、一般的に見られるようなものとなりました。バスや飛行機にも採用されるようになりました。

そして、通常の家具にもリクライニング機能が備えられたものが開発・製造されるようになりました。

その結果、現在、人気となっているソファーベッドまで行く着くことになります。

▪リクライニング機能の効果

背もたれにリクライニング機能が備わっている理由は、やはり、背筋が伸ばせることにより、楽に座ることができることが挙げられます。

すなわち、体圧分散効果により、背中にも体重が逃げていき、お尻に掛かる負担が解消されます。そのため、長く座っていてもリラックスした状態を維持することができます。

このような効果があるため、列車やバス、そして、マッサージチェアなど、多くの椅子にリクライニング機能が付いているのです。

▪リクライニング式のソファーベッド

こぢんまりした部屋に、リクライニング式のソファーベッドを置くことは、とても快適な暮らしを送ることが期待されます。

何故ならば、元々、狭い部屋を有効に利用するために開発されたソファーベッドにおいて、背もたれが後ろに段階的に倒れる機能が備わっていることで更なる効果が発揮されるからです。ソファーとして使っている際、テレビを見たり、音楽を聞いたり、読書したりすることが長くなっても、背もたれを適当な位置まで倒すことでリラックスした状態となっているので、負担なくそのままでいられるのです。

従って、鑑賞という行為に、とても集中して取り組むことができるのです。

そして、ソファーベッドの背もたれを倒してベッドにすれば、そのまま、横になることもできます。

このように、リクライニング式のソファーベッドは、たくさんの副次的な効果がもたらされます。