ソファーベッドの起源や歴史を知りたいです

■ソファーベッドの起源や歴史を知りたいです■

▪狭い部屋で役立つソファーベッド

昨今、注目を集めているソファーベッドは、ソファーとベッドが互変異性化する家具です。そのため、本来、2つの家具が1つで収まり、省スペース化が実現しているのです。

それ故、狭い部屋で大いに役立っているのです。

互変の機構としては、リクライニング式、カウチタイプ、三つ折り式(折りたたみ式)が挙げられます。そして、機能性を向上させるために、これらの機構が複数導入されることもあります。実際、背もたれが倒れるリクライニング式は多くのソファーベッドで採用されています。

このリクライニング式ということが、ソファーベッドの歴史を紐解く際にキーポイントとなりそうです。

 

▪フランスで発達したシェーズロング

ギリシャやローマの時代には、贅沢品として、身を横にできるベッドが使われていました。

この流れを汲んだのが、フランスのシェーズロング(chaise longue)という長いすです。これは、長いすの一方にヘッドレストが備え付けられていて、足を伸ばして座ることができる仕様のものです。場合によっては両側にヘッドボードが付いている仕様のものもあります。

現在でも欧米ではシェーズロングは存在しますが、日本においては、足を伸ばせるという点でカウチソファーという名称で認識されています。

 

▪歯科医師が発明したリクライニングシート

必要は発明の母、という言葉がありますが、歯科で使われるリクライニングシートを1790年に発明したのはアメリカの歯科医であるJosiah Flaggでした。実は、リクライニングシートの原型となっており、後に、鉄道やバスで使われるいすの先駆的なものです。

木製のいすの後方に据え付けられているヘッドレストが、リクライニングにより後ろに倒れて、治療がし易くなっています。とても画期的なもので、現在の歯科治療ではもはや当たり前の器具になっています。

 

▪フランス軍で使われ始めたソファーベッド

1850年頃、フランスの軍隊で、移動に便利でキャンプ基地という狭い場所でも、機能的に使いことができるリクライニング式のキャンプベッドが発明されました。

シェーズロング、または、カウチソファーの背もたれがリクライニングになっているので、寝るときには背もたれを倒すことで長いベッドになり、身を横たえることができます。

これはまさにリクライニング式のソファーベッドであると言うことができます。つまり、ソファーベッドは、フランス軍によって開発されたことになります。

とても機能的に優れたものであったので、ナポレオン3世の所有するところとなっています。

 

また、今までの流れを見てみると、ソファーベッドの源流は、ヘッドレストが片方にあるベッドに存在していることが分かります。

 

▪日本のベッドの始まり

西洋的なベッドが日本で最初に開発・販売されたのは、現在のフランスベッドである双葉製作所からで、それは実のところ、分割式ソファーベッドでした。1956年のことでした。

興味深いことに、「昼はソファ、夜はベッド」というキャッチフレーズで宣伝されて販売されていました。商品名は「フランスベッド」で、ヒット商品になったことで、これが後に社名になりました。

これが日本で発売されたベッドの最初でしたが、フランスベッドのお陰で、ベッドが日本でも浸透していきました。

 

▪1人暮らしをする人達の増加

社会の変化に伴って、家族構成も変化してきました。

都市部では1人暮らしをしている人々が年々増えてきています。これは、晩婚化のみならず、単身赴任の人も含まれています。

そして、かつてに比べれば、生涯、結婚をしない人達もとても増えてきてきます。

 

1人で生活する場合、それほど広い住宅を必要としません。そして、家賃を抑えるために比較的狭い部屋を借りることが多くなっています。

その最たるものが、ワンルームのアパートやマンションになります。こうなると、家具をたくさん置くことは物理的に不可能になります。

そこで、ソファーベッドに対する需要が生まれる訳です。こうして、新たなニーズを満たす家具が好まれるのです。

 

▪ストレス社会に癒やしをもたらすソファーベッド

狭い部屋にたくさんの物が溢れていると、雑多感によるストレスを感じます。

ただでさえ社会からのストレスを感じているのですから、せめて自分の部屋ではリラックスしたいものです。

これを可能とするのがソファーベッドになります。これは、フランス軍の輸送面や物理面でのニーズとは違い、精神面でのニーズという新しい要素です。

このように、ソファーベッドの効果や期待というものも、歴史的には変化しているのかもしれません。

 

▪まとめ

以上より、ソファーベッドは、19世紀中葉のフランス軍が基地で用いたキャンプベッドが始まりと考えられます。これは、リクライニング式のカウチソファーで、移動に便利であるだけではなく、場所を取らないという利点もありました。

これが更に発達して今日に見られるソファーベッドへとなっていきました。そして、現代人の悩みであるストレスを癒す効果が新たに求められているのです。

それでは、歴史の刻まれたソファーベッドを部屋に置いて、悠久の安らぎを確保してください。


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