レザーベッドの床板は抜けたり、割れたりするのが心配です

 

floor-board-leather-bed■レザーベッドの床板は抜けたり、割れたりするのが心配です

▪お悩み確認▪

レザーベッドの床板が重みで抜けたり、割れたりして壊れないか不安です、というお悩みを持った方がいらっしゃるようですので、その悩みを解消したいと思います。

 

▪レザーベッドと床板▪

レザーベッドは、ヘッドボード、フットボード、サイドフレームがレザー張りとなっているベッドのことです。

そして、日本で販売されているレザーベッドの床板は、ほとんど、すのこ状になっています。しかしながら、床板の耐重量がどれほどなのか、きちんと明記してある製品が少ないようです。この床板には、ヒトだけではなく、20 kgから30 kgまでの質量を持つマットレスの重さも加味しなければいけません。

 

▪JIS規格で規定されるレザーベッド▪

家庭用普通ベッドを規定するJIS規格としてS1102があります。

この規格によると住宅用普通ベッドの定義は、マットレス、及び、マットレスを支えるフレームなどの支持体となるベッド本体の組み合わせとなります。この中には、ベビーベッド、ソファベッド、二段ベッド、リクライニング式ベッドのような特殊機能と構造を有するものは含まれません。

従って、ヘッドボード、フットボード、サイドフレームが革張りとなったレザーベッドは、家庭用普通ベッドの一種と考えられ、JIS規格(S1102)に規定されることになります。

 

JIS規格(S1102)には床板の強度試験に関する規定があります。床板を持つベッドについて、床板単体で強度試験を行い、床板の両端20 mmを支持した状態で、300 mm×500 mmの加圧板を500 mm辺をベッド長さ方向に床板中央部に当てて2,000 Nまで加圧し、1分間、荷重が均一に掛かるように配慮して、加圧したまま保持します。

そして、加圧を除去した後に、材料の割れ、亀裂などの有無を調べます。

1 kg重 = 9.8 Nから換算して、2,000 N = 204.0 kg重になりますから、成人2人ないしは3人、及び、マットレスの合計体重に相当します。ヒトとマットレスを床板に載せても 大分余裕があるので、床板が抜けたり、割れたり、壊れたりすることはないと言えます。

 

従って、厳密な要求を課しているJIS規格で規定されたレザーベッドの床板は、余程のことがない限り、抜けたり、割れたりすることはないと考えられます。

 

▪ローベッドタイプの床板に関する事故▪

レザーベッドには、高さの低いローベッド、ないしは、フロアベッドと呼ばれる仕様のものが存在します。これと対極なのが、二段ベッドやロフトベッドの上段となり、床から高い位置にあります。

それ故、二段ベッドやロフトベッドの上段の床板が抜けた場合、落下による事故で背骨の圧迫骨折などの重篤な怪我を負う危険性があります。

しかし、ローベッド、ないしは、フロアベッドでは、床からの高さがほとんどないので、重篤な怪我を負う危険性はあまりありません。

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▪壊れた床板の修繕▪

レザーベッドの床板が抜けたり、壊れたりした際には、メーカーや購入先に修理や部品交換が可能であるかを、まず聞いてみてください。残念ながら、ベッドフレームに保証期間が設けられているものは少ないようですので、実費での修理や部品交換になってしまうと思われます。

それで、メーカーや購入先が対応してくれないようでしたら、修理業者に依頼したり、自分で修理したりすることになります。

修理業者に床板の補修を依頼すると、修理費用や出張料が掛かります。そのため、出費を抑えるのであれば、自分で直すのがよいでしょう。湿気の多い日本で売られている最近のレザーベッドの床板は、すのこ状になっていますので、破損した板を交換すればよいと考えられます。

厚さや長さなどの寸法を測ってホームセンターなどで板を購入して加工すれば、元のすのこの板の代替品となります。

 

それから、既に数年使っていて、レザーベッドのレザーなどに劣化が見られるようでしたら、床板の損傷を契機にして、新しいベッドに買い換えることも1つの対応策と考えられます。新たな製品で、身も心もリフレッシュするだけでなく、部屋の雰囲気も刷新されることでしょう。

 

▪JISマークやSGマークを持つレザーベッド▪

現在、販売されているレザーベッドには、JISマークやSGマークの付いているものはあまりないようです。しかし、セット販売されているマットレスには、JISマークやSGマークは付いていないものの、第三者の評価機関による検査がなされたものがあり、証明書が掲げられています。

SG規格とは、JIS規格と並ぶ日本の標準規格のことで、厳密な規定や試験などが課されています。

 

JISマークやSGマークを持つレザーベッドが主流となっているのは、技術がそれなりに進歩してきているからであると考えられます。しかし、購入して商品が届けられた際には、欠陥がないか、念入りに確認する必要があると思われますので、実行してください。

 

▪まとめ▪

以上より、レザーベッドはJIS規格(S1102)で規定する家庭用普通ベッドに該当します。そのため、床板の強度試験として加圧板を1分間置いて2,000 Nの力を加えることが課されていますので、床板はとても丈夫に造られていることになります。

しかし、現在売られているレザーベッドには、JISマークやSGマーク付きの製品が少ないようです。そのため、商品が届けられた際には欠陥の有無をきちんと確認することが重要です。

それでは、レザーベッドで安全な安眠生活をお楽しみください。


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