【DIY】赤杉という貴重な材を用いた棚の製作

■赤杉という貴重な材を用いた棚の製作

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▪赤杉とは

杉にも幾つか種類があります。主に、屋久杉、日田杉、吉野杉、熊野杉、秋田杉というように地名を冠した名称を持っています。

しかし、実のところ、育った場所の環境によって内部に違いが生じてきます。更に、1本の木でも中心部と辺縁部では違っています。中心部を赤身、辺縁部を白太と呼ぶこともあります。

樹齢の若い杉は白太が主体となっていますが、樹齢のある杉は、太い赤身となっています。この部分を切り出した材が、赤杉です。

この赤杉ですが、現在は、とても貴重となっています。というのも、樹齢を重ねた太い杉があまりないからです。

その結果、かつては赤杉で作られた赤箸はありふれたものでした。今では貴重なものとなっており、以前のように使い捨てではなく、何度も使われるようになっています。

従って、赤杉の板ともなると、非常に貴重であることが分かります。

 

▪どこの家でも実践できるトイレでの2×4を用いた棚造り

倉庫で眠っていたと思われる赤杉の板を2枚入手しました。というのも、ところどころ傷が付いているため、暫く放置されている際に傷んだものと考えられます。そのため、比較的安価で手に入れることができました。

この赤杉を用いて、トイレに棚を作ることにしました。なんとも贅沢なことです。

おそらく、厚みと大きさから脇床の板材として使うことを想定して加工した板と思われます。しかし、当分、このような床材に使う用途はありません。将来的には、このような銘木の無垢材を使った家を建ててみたいという願望は持っています。

 

壁に穴をあけない工法として、2×4の木材と、これを床と天井に固定するラブリコを使った棚を造ることにしました。

床から天井までの高さを測って、それより所定の長さを短く2×4をノコギリで切断します。これにワトコオイルを塗布してサンドペーパーで磨きます。上下にラブリコを付けて、トイレに設置して、赤杉の加工に取り掛かりました。

 

▪2×4への棚受けの設置

2×4の木材を立てた後、鉄製の棚受けを取り付ける作業に掛かりました。千枚通しで、棚受けの上側のネジ穴の場所に印を付けて、ドリルで穴をあけてアンカーを打ち込みました。

まずは、棚受けの上側の穴をネジで留めて、水平器を載せて、今度は下側の穴に千枚通しで記しを付けます。そして、上側をネジで留めた棚受けを少しずらして、同様にして、ドリルで穴をあけてアンカーを打ち込みます。

そして、下側の穴もネジで固定します。これで片翼の棚受けが設置できました。

次ぎに、もう一方の2×4に棚受けを当ててみて、2つの棚受けに板を渡して水平器を載せた状態で、千枚通しで上側の穴に記しを付けます。以下同様にして、もう一方の棚受けを設置します。

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▪赤杉の板の墨付けとノコギリでの切断

ちょうど2×4の材と組み合わされるように、赤杉に板を凹字に切り出そうと考えました。しかし、上下の棚のうち、下段は斜めにしてはめ込むことは可能ですが、上段は天井があるため、斜めにしてはめ込むことができません。

そこで、板の角をL字に切り出すことにしました。それに、この方が切り出すのが簡単になります。

まず、左右の長さをトイレの幅に合わせて切りました。木口がやや傷んでいたので、片方は2 cm、残りを大きく切って揃えました。板を真っ直ぐ切るには、Z・ソーガイド鋸セットという製品が便利です。ガイドに沿ってノコギリを挽くだけで、真っ直ぐにカットすることができます。

それから、奥の角を2箇所、L字型に切って、全体としては凸字の板に成形しました。

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▪サンドペーパーでの研磨とつや出し

長年保管されていた際にできた傷が多数、表面にあります。そのため、サンドペーパーで研磨することにしました。目の粗いものから、240番、次いで、400番で順次で擦りました。

赤杉の杢目がとても美しくなりました。

更に、「未晒し蜜ロウワックス」(小川耕太郎∞百合子社)を塗ってつやを出しました。これで杢目が一段と引き立つようになりました。

 

▪赤杉板と棚受けへの設置

既に取り付けられている棚受けに、赤杉の棚を載せて、ネジ穴となるところに千枚通しで印を付けます。そして、一端、外して、ドリルで穴をあけて割れないようにします。

再度、棚板に載せて、ネジで留めて固定します。

これで完成ですが、下から眺める杢目は実に素晴らしいものです。

 

▪まとめ

以上より、赤杉は、太い杉の中心に存在する赤身のことですが、昨今、樹齢のある杉はあまりありません。そのため、赤杉は大変貴重な材となっています。

しかし、世の中には、貴重な木材が倉庫に眠っていることがあります。このような材を手に入れて、DIYで棚を造って自ら自宅に据え付けるのは、非常に贅沢なことです。しかも、設置場所にマッチしたものができるので、既成品を購入するよりもずっと価値のあるものとなります。

それでは、赤杉の板を入手して家の中に棚を設えて、贅沢な空間を創出してお楽しみください。


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