二段ベッドの上段の柵って、本当に転落を防止するの?

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■二段ベッドの上段の柵って、本当に転落を防止するの?

▪疑問確認▪

二段ベッドの上段の柵は、寝ているときに乗り越えられて転落事故が起こることがないか、という疑問を持っている方がいらっしゃるようですので、それに答えたいと思います。

導入のための予備知識として、この柵のことですが、業界では、寝たときの左右に位置するものを手すり、寝たときの上下に位置するものを枠と言っています。

 

▪二段ベッドの柵越えの転落事例▪

独立行政法人国民生活センターから出ている「重症!就寝中にロフトベッドから転落」(子どもサポート情報、第27号、2010年5月20日)によれば、8歳の女性が寝返りをうったときに転落して胸の骨を折って1ヶ月間入院した事象が相談され、手すりに関してJIS規格やSG基準が存在するが、敷き布団やマットレスの厚さを差し引いた手すりの高さを確保することが重要であると提言しています。

ロフトベッドは厳密には二段ベッドとは異なりますが、上段の手すりという点では共通していると考えられます。

 

SG基準を認証する一般財団法人製品安全協会の二段ベッドに関する認定基準では、0歳以上6歳未満の幼児は下段に寝かせように指示されています。また、手すり、前わく又は後ろわく、たな等に腰かけたり、乗ったり、はねたり、ぶらさがったり、飛び降りたりしないようにも指示されています。

SGマーク付き製品の欠陥により人身事故が発生したときは賠償措置が講じられますが、6歳未満の幼児が使用した際に起こった上段での事故はその対象外になるかもしれません。

 

▪二段ベッドの柵に関するJIS規格▪

JIS規格(JIS S1104)の定義によれば、一般家庭で使用する二段ベッドとは、原則、2歳以上の人が睡眠のために使う二段に重ねられたベッドの本体、および、はしごのことを指しています。従って、SG基準ともすりあわせれば、二段ベッドの下段を使うことが求められる幼児は、2歳以上6歳未満となります。

 

二段ベッドの手すりに関するJIS規格では、手すりは上段の両側に確実に取り付け、はしごを上り下りするための空きは1カ所以内とされています。

また、上段の床板から手すりの上端(段差等により真っ直ぐでない場合、最も低い部分)までの高さは200 mm以上、上段の床板から枠の上端(段差等により真っ直ぐでない場合、最も低い部分)までの高さは300 mm以上と定められています。

 

前後枠の垂直荷重試験は、水平な床面に置いた二段ベッドの前後枠の上面中央部に砂袋などを置いて600 N(61.2 kg重)の荷重を、それぞれ30分間加えて各部の異常を調べるというものです。

前後枠の水平荷重試験は、前後枠の上端部の中央に水平荷重300 N(30.6 kg重)を5分間かけて各部の異常を調べるというものです。

てすりの水平荷重試験は、手すりの部材の中央に外側直角方向に水平荷重150 N(15.3 kg重)を5分間かけて、手すりの荷重点の変位置を測定するとともに各部の異常の有無を調べるというものです。この試験に加えて、着脱式手すりの場合、斜め上方45度に荷重50 N(15.3 kg重)を5分間かけて、各部の破損、外れの有無を調べるというものです。

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▪人気のロータイプの二段ベッド▪

最近の二段ベッドはおしゃれなだけではなく、安全面でも注意が払われています。高さが160 cmに満たないもの設計となっているロータイプの二段ベッドは、天井までにスペースがあくので圧迫感がなかったり、母親の目の高さに子供の顔があったりする心理面でのメリット、布団やマットレスの上げ下ろしが容易であったり、掃除が楽にできたりする実利面でのメリットに加えて、古典力学でいうところの位置エネルギーが小さくなるため転落の際に衝撃が少なくなる、つまり、運動エネルギーが小さくなるために、手すりから落ちて床に激突する事故による怪我が、ハイタイプの二段ベッドに比べて軽症で済むという安全面でのメリットがあります。

 

転落の際の床への衝撃を和らげるために、フローリングに敷物を敷くのも対策の1つとなります。例えば、コルクマットは、多孔質構造のコルク、および、エチレン酢酸ビニルコポリマー(EVA)という軟性樹脂からできているために、弾力性を示します。そのため、コルクマットを床に敷くことで、フローリングに直接に当たらずに衝撃が和らげられます。

 

▪まとめ▪

以上より、二段ベッドの上段から転落すると骨折など、重症となる怪我を負います。そのため、二段ベッドの上段の手すりや枠に関しては、JIS規格やSG基準で高さや高度が規定されています。しかし、実際に使う敷き布団やマットレスの厚みも考慮して、手すりや枠の高さについて判断してください。

また、最近人気の二段ベッドはロータイプのものが多く、上段の高さが抑えられています。このように転落の衝撃が甚大にならないように配慮されていますが、転落すれば怪我に至るリスクは存在します。そこで、クッション性のあるコルクマットなどをフローリングに敷いて転落による衝撃を弱める対策も必要となります。

それと当時に、子供が、二段ベッドの上段で悪ふざけをしないように注意することも重要です。

それでは、怪我のない快適な二段ベッドライフをお楽しみください。


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二段ベッドの上段の柵って、本当に転落を防止するの?” に対して 4 件のコメントがあります

  1. Henry より:

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    1. liage-group より:

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    1. liage-group より:

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