「「空家等」とは、建築物又はこれに附属する工作物であって居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地(立木その他の土地に定着する物を含む。)をいう。ただし、国又は地方公共団体が所有し、又は管理するものを除く。」(空き家対策特別措置法2 条1 項)
これが空き家の定義になります。
現在、この空き家が問題となっているのです。全国の空き家の総数は、平成20年には約757万戸で、平成25年には約820 万戸と増加傾向にあります。これから人口減が本格化すると更に空き家が増加することが予想されます。
現行の建築基準法では建て替えると減築になってしまうこと、更地にすると固定資産税が上がるので建物を壊さないでいること、所有者が死去などで不明となっていること、などが空き家の発生する原因と考えられます。
空き家が管理されずに放置されると、劣化が進んでやがては倒壊などの危険性が生じます。しかし、放置されたままで手付かずになっている空き家が多いのです。これが社会問題となっているのです。
深刻化する空き家問題を解決するため、空家等対策の推進に関する特別措置法(空き家対策特別措置法、空き家法)が平成27 年2 月26 日に施行されました。
「適切な管理が行われていない空家等が防災、衛生、景観等の地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼしており、地域住民の生命・身体・財産の保護、生活環境の保全、空家等の活用のため対応が必要」(空き家対策特別措置法1 条)
というのが制定の趣旨になります。
空き家が放置されていることで朽ちていき、倒壊寸前の状態でいつ崩れて通行人などに怪我をさせるか分からない状況にあるとき、この法律をもって自治体は空き家対策に乗り出せるようになったのです。
つまり、腐食や劣化等によって付近や周辺に悪影響をもたらす可能性のある場合、強制撤去をすることができるようになったのです。
しかし、直ぐに強制撤去を執行するのではなく、その前に手順を踏むことになります。まず、調査によって空き家の持ち主に関して調べることが可能になり、それを実行します。そして、解体や修繕の助言や指導をします。それでも対応しなければ、猶予を設けて勧告をします。この結果、固定資産税の特例対象外となります。
更に、勧告にも従わない場合、猶予期間内に完遂する改善命令を出します。これにも従わないと、強制対処となります。強制対処が強制撤去となると、その費用は所有者負担となります。
この結果、空き家対策が前進することが期待されます。
誰も住んでいない空き家には、犯罪の発生するリスクがあります。つまり、空き巣、放火、不法投棄などの標的となり易いのです。
親の死去に伴って実家を相続した場合、所有者は近くにいないことが多いと思われます。つまり、空き家の状態ということです。こうなると、何をされているか把握しようがありません。
そのため、対策を講じる必要があるのです。
アナログからデジタルに移行したことで急速にIT技術が進歩しました。その恩恵に預かっている製品が、小型カメラなのです。
まず、フィルムがSDカードに置き換わったことで、カメラが小型化しました。更に、その部品も技術革新が進み、レンズが高性能となったのみならず、暗視補正機能や赤外線撮影機能、動体検知録画機能や音感検知録画機能というとても便利な機能が備わっています。
それだけではなく、WiFiや無線LANに繋げることもできようになっているのです。
まさに、かつてのアナログカメラに比べると、現在の小型カメラは隔世の観があります。それ故、さまざまな活用方法があるのです。
IT技術を取り入れた小型カメラを用いれば、WiFiや無線LANを介して、遠く離れた空き家の様子を見ることができるのです。従って、わざわざ遠くに出掛けなくとも、自宅にいながらして空き家となっている実家を監視できるのです。
屋内ならば小型カメラの設置は容易ですが、屋外にも設置することは可能と思われます。
但し、電源の確保には気を付けてください。
空き家、別荘、セカンドハウスのように通常は使っていない建物を監視してくれるサービスがセキュリティー会社から提供されています。
これを利用するのもよいでしょう。放火や空き巣など、防犯対策は万全と言えます。
空き家を管理してくれる管理会社も存在します。定期的に家の周りを巡回して、家の傷みなどを確認してくれます。
これを利用してもよいと思われます。
以上より、人口減の影響で空き家は今後ますます増えていくことが予想されます。また、遠く離れた実家を相続したもの、空き家として放置している人も少なくないと思われます。しかし、建物の劣化、放火、空き巣などは気になります。それを解決するのが、小型カメラの実写映像をネット回線で、自宅などで確認するという方法です。
それでは、小型カメラを利用して遠方で空き家となっている実家の様子を監視してください。
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