夏の7月から8月にかけてのとても暑い時期に、または、それ以外の時期でも高温多湿の環境において、作業や運動などをした際、熱中症が多発しています。
つまり、暑いところで体を動かして、体温が上昇したり、汗を大量にかいて水分や塩分が不足したりすることで、発症します。
重篤な場合は、死に至ることがありますので、熱中症は決して侮ることはできません。
総務省消防庁が平成28年10月12日に発表した「平成28 年の熱中症による救急搬送状況」によれば、平成28年6月から9月の間に熱中症による救急搬送人員数は、47,624人という数に上りました。
従って、実に多くの人が熱中症で運ばれていることが分かります。そのため、熱中症にならないような対策を講じるように、官庁や企業などから盛んに喚起されています。
熱中症は、高温多湿の環境下で起こる体温上昇や水分不足などに伴う多くの症状を総称しています。そのため、詳細にはさまざまな症状が見受けられるのです。
すなわち、めまい、立ちくらみ、頭痛、吐き気、痙攣、意識障害、運動障害などの症状が挙げられます。
熱中症の症状の重篤度に応じて、グレードI、グレードII、グレードIIIという区分に分けられます。数字が大きいほど、症状は重くなっています。そして、このグレードによって、その対処方法が異なっており、熱中症の症状を緩和させるためにはそれに適した対応が求められます。
平成24年に日本救急医学会に集められたデータ(Heatstroke STUDY 2012)によれば、熱中症が発症した事例において、グレードIが51%、グレードIIが32%、グレードIIIが17%という割合でした。
ここでは、まずは最も割合の多いグレードIに関して知識を深めたいと思います。
熱中症の症状で最も軽い分類となるグレードIは、I度、ないしは、軽度とも呼ばれます。
具体的な症状としては、めまい、たちくらみ、筋肉痛、筋肉の硬直、発汗などが見られます。
暑さで血管が拡張して血圧や脳の血液量が低下した結果、熱失神という状態となり、めまいや立ちくらみが起こります。
汗とともに塩分も放出されるため、ナトリウムが不足したことにより熱けいれんという状態となり、筋肉痛や筋肉の硬直が起こります。この際、全身のけいれんには至っていません。
しかしながら、グレードIでは意識ははっきりしており、体温や体表面も正常となっています。但し、汗は大量にかいている状態となっています。
グレードIの段階では、症状が比較的軽度であるので、その場でも応急処置することが可能です。すなわち、涼しい場所に移動させて服を緩め、体温を下げます。そして、水分や塩分を補給します。あとは、様子を見て回復しないようであれば、医療機関で診てもらうようにします。
平成28年の6月から9月に熱中症で救急搬送された人数が47,624人であることから、グレードIの段階にある人も含めると、相当数が熱中症に罹患していると考えられます。場合によっては、自覚していない事例もあるかもしれません。
最近、炎天下や夏の密室というとても暑い環境下で作業をする人達の間で重宝されているものとして、空調服と呼ばれる作業着があります。
ヒトには汗をかいてその水分が気化する際に、気化熱として体表面から熱が奪われることで体温を下げるという仕組みを備えています。これを生理クーラーとも言っています。
空調服をこの生理クーラーという仕組みを利用して体温を下げているのです。つまり、腰の辺りにあるファンによって外から空気を取り入れて服の内側を循環させます。その際、汗を気化させることで気化熱を奪い、また外に空気が排出されるのです。
空調服が生理クーラーによって酷暑での作業で体温が上昇した状況を改善して、体温を下げてくれるのです。
従って、体温が上昇することが抑えられ、大量に汗をかくことがないために熱けいれんになることもなく、また、体温が異常に上がって血管が拡張することがないために熱失神になることもありません。
つまり、空調服を身につけて作動させることで、熱中症になることが防がれます。それ故、暑い場所で働く作業員などに、ファン付き作業着と呼ばれる空調服が人気となっています。
熱中症になる以前に、快適に作業をすることが可能となっています。
以上より、熱中症には、症状の段階によってグレードI、グレードII、グレードIIIに区分されます。グレードIが最も軽度で、めまい、たちくらみ、筋肉痛、筋肉の硬直という症状が見られます。
グレードIの熱中症では、涼しいところで体温を下げ、水分と塩分を充分に補給して回復を待つという対応が取られます。
昨今、空調服が熱中症対策として多くの企業などで導入されています。
それでは、熱中症のグレードIと侮ることなく、空調服で予防して、快適な作業環境を整えてください。
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