熱中症の発症の原因に体内の水分が失われることがあるので、水を補充することがその発症を抑えるの、という疑問を持っている方がいらっしゃるようですので、それに答えたいと思います。
日本の夏が、世界的に見ても比類がないほど、高温多湿になっています。これは、アスファルトとコンクリートで街が覆われていることが大きく影響しています。
すなわち、直射日光が反射されることで、上と下から大気が暖められることになります。それと同時に、アスファルトとコンクリート自体が暖められ、この熱が徐々に輻射熱として大気中に放散されてゆきます。
これに拍車を掛けるように、人が密集している都市部ではエアコンからの排熱によって大気が暖められます。
このように都市部では異常な暑さが、夏に創出されます。その結果、暑さで気化した水蒸気が雲となって夕方に冷やされると、ゲリラ豪雨として非常に激しい雨が降ることの頻度が年々、多くなってきました。
しかしながら、都市部の異常な暑さが原因で気象が不安定になるだけではなく、そこで活動する人にも悪影響を及ぼしています。
そのもっとも顕著な事例が、熱中症というもので、時には死に至ることもあります。
消防庁が平成28年10月12日に発表した「平成28 年の熱中症による救急搬送状況」には、熱中症によって搬送された件数の週毎の集計が示されています。
6月20日から6月26日までが867、6月27日から7月3日までが2,929。
7月4日から7月10日までが4,891、7月11日から7月17日までが3,173。
7月18日から7月24日までが3,927、7月25日から7月31日までが4,125。
8月1日から8月7日までが6,749、8月8日から8月14日までが5,677。
8月15日から8月21日まで5,700が、8月22日から8月28日までが2,905。
8月29日から9月4日までが1,453となっています。
このように、7月から9月にかけて熱中症が多く発生していることが分かります。これにより、発症には暑さととても深く関わっていると言えます。
夏の暑い時季に熱中症が頻発しています。すなわち、汗をかくこと、それに、体温が上がることが発症に関与しているのです。
そのため、このような事態にならないように心掛けることが肝要と思われます。
熱中症の対策として、主に2つの戦略が考えられます。それは、体温の上昇を抑えるというもの、および、水分や塩分が大量に体内から失われることを防ぐというものです。
従って、水分に関しては、失われた水分を補充することで枯渇を防ぐことができます。
そのため、こまめに水分を取ることは熱中症対策となるという表題の提起は、間違っていないことになります。
しかしながら、水分だけで不充分で、汗には水分とともに塩分も含まれています。それ故、水とともに塩分も一緒に補充する必要があります。
これは、スポーツドリンクを飲むことで摂取することが可能となります。
熱中症の症状として、めまい、頭痛、筋肉痛、意識障害、痙攣などがあります。
そして、実際に熱中症になった人を介護する際、まず意識のあることを確認します。意識がなければ、直ぐに救急車を呼んだ後に涼しい場所に移して体を冷やします。この状態では、嚥下できないため、水や塩分の補給は無理です。
他方、意識がある場合は、涼しい場所で体を冷やし、水分や塩分を補給して体調の回復を待ちます。それでも、回復しないようであれば、医療機関で診てもらいます。
こう考えてみると、熱中症になる前にこまめに水分補給をすることが大切であることが理解されます。
炎天下というとても猛暑の厳しい環境で作業する人達の間で、最近、特に着用されているものに空調服があります。またの名をファン付き作業着とも言い、腰の部分にファンが付けられています。
このファンが回転することで外気が取り込まれ、服の内部を循環して外に排出されます。この間、汗が蒸発して体表面から気化熱を奪っていきます。それにより、体温の上昇が抑制され、快適に作業することができるのです。
熱中症の対策には、体温の上昇抑制、および、水分補給がとても有効です。そのため、水分補給に加えて、空調服の活用が熱中症の対策になると考えられます。
実際、企業の間で労働災害を予防の一環として、空調服が採用されている事例が増えてきています。
以上より、暑さが厳しい夏に熱中症が多く発生しています。その原因は、体温上昇と水分欠乏です。そのため、その予防としてこまめに水分を補給することはとても有効です。
更に、空調服を着ることで体温の上昇を防ぐことができます。
このように、多角的に熱中症を防ぐ施策が有効と言えます。
それでは、熱中症の対策として水分と塩分を補給するとともに、空調服も活用して、酷暑でも快適な作業を行ってください。
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