2016年4月29日 / 最終更新日 : 2018年9月6日 sehbi-an 考察シリーズ 見立てによる同一性問題の考察 「和漢のさかいをまぎらかすこと肝要々々」と、村田珠光は、『心の文』の中で、唐物と和物の道具の調和を説くとともに、心の問題を説きました。 鎌倉時代の唐物としては、禅宗の僧侶が天目茶碗などの唐物を携えて帰ってき […]
2016年4月12日 / 最終更新日 : 2018年9月6日 sehbi-an 考察シリーズ 客振りの実存主義的な考察 「看脚下」という禅語がありますが、宋代、暗闇で灯火が消えた時に、五祖法演禅師の対処法の問いに対して、克勤が看脚下と答えました。 実存主義とは、存在は本質に先立つということです。 サルトルが1938年に書いた […]
2016年4月9日 / 最終更新日 : 2018年9月6日 sehbi-an 考察シリーズ 和巾点をめぐる謎 和巾点とは、現在、裏千家にしかない点前ですが、その歴史は何か謎めいたものがあります。 俗説がいろいろとあるのです。 和巾点とは、裏千家11代玄々斎が、久しく途絶えていた禁裏献茶を復活させ、それに際し、これま […]
2016年3月26日 / 最終更新日 : 2018年9月6日 sehbi-an 考察シリーズ 名物裂の功利的利用法の考察 「漢桓帝延熹九年、大秦王安敦遣使自日南徼外來獻、漢世唯一通焉。」 『後漢書』西域列伝に、166年、ローマ皇帝マルクス・アウレリウス・アントニヌスが使者を遣わせたことが、記されています。 ローマ帝国が遙か遠国の中国と友好関 […]
2016年3月11日 / 最終更新日 : 2018年9月6日 sehbi-an 考察シリーズ 対象としての茶の実体論的な考察 「茶の湯とは只湯をわかし茶を点てゝ呑むばかりなる事としるべし」 これは、利休百首の一つで、茶の湯の真髄が喫茶であることを示唆しています。 茶は、8世紀の唐代に陸羽の著した『茶経』で紹介され、覚 […]
2016年2月20日 / 最終更新日 : 2018年9月6日 sehbi-an 考察シリーズ 薄茶に於ける泡の経時的推移の考察 「ゆく河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。よどみに浮かぶうたかたは、かつ消え、かつ結びて、久しくとどまりたる例なし。 世の中にある、人と栖と、またかくの如し。」 『方丈記』鴨長明の著名な冒頭です […]
2016年2月18日 / 最終更新日 : 2018年9月6日 sehbi-an 考察シリーズ 歴史法則に基づく現象論的な考察 「一期一会」は、『山上宗二記』の中の「一期に一度の会」に因っていますが、これは、史学的な考察を茶の湯にすることの出来ることを示唆する言葉ではないでしょうか。 つまり、茶事や茶会を歴史として扱うということです。   […]